• 現代ドラマ
  • 異世界ファンタジー

割りと実話に近い腹の立ったお話。


 今日は家族の誕生日だった。ケーキとかいう歳でも無く甘いものもあまり好きではないので馴染みのファミレスのサイコロステーキが大好きだからせっかくの誕生日、食べさせてあげるようと思いつく。いまはコロナがまた流行り始めたのでテイクアウトで持ち帰る事にしてファミレスに着いた。

「いらっしゃいませ何名さまでしょうか?」
「あ、テイクアウトお願いしたいんですけど」

店員さんはあまりみない人でマスク越しに目を笑わせていた。が、テイクアウトと聞いた途端に目の笑いが消えてまるで感情の無い言葉でこう言った。

 「予約の団体さんがくるので20分掛かります無理です」
「え、20分くらいならあとで取りに来るのでテイクアウトお願いします」
「いや、だから無理です」

店員はサッサッと店の奥の接客に戻っていって唖然とした。どうやらこの店員にとってテイクアウトは客ではなく店で食べるのがお客さまという事だろう。腹が立ったがもう顔を見たくもないのでそのまま帰った。家族にはサプライズのつもりだったので、特になにも言わず弁当屋で高めの幕の内弁当を買って帰った。コロナがまたおさまったらもっと高いお店で食事に行こうと思う。

あのファミレスには友達や家族とお世話になった想い出が詰まっていたが、恐らく二度と行くことは無いだろう。

2件のコメント

  • すみません、気づくのが遅くなりました。
    なんでしょうね、このファミレス。
    ファミレスって、誕生日にお子さんの写真を撮ったりしていて、思い出を大切にしてくれるイメージがありました。
    心が痛みます。お気の毒様でした。

  • つい怒りと悲しさで書いてしまいましたが、いまは日が経って怒りは薄れてきました。
    普段は店員さんもいい人が多いんですけど。

    覗いてくれてありがとうございました。
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