猫宮噂

「死ぬってどんなもんだろうね」 そんなことを言い残して──西萩昇汰は、何度でも死ぬのだ。 ※此方は逆立ちパスタ様(https://kakuyomu.jp/users/sakad…

IF。それは『もしも』の話。 もしも、もしもあの人が『あんな人』だったなら？それはこの、人格がデータとして処理される世界では遠い夢物語。けれどそれを叶える者がいる、という都市伝説…

魔法。それはこの世界において発達した一つの技術体系である。詳細は省こう。 そんなこの国にある、或る国──エヴリアン皇国の国家直属魔法師軍といえば、人々はその名に羨望と微かな畏怖…

この世界には二つの顔がある。太陽が支配する作られた平穏の時間と、月の狂気に彩られた血と悲劇と魔の時間。 そんな世界に生きる当たり前に平凡で非凡なモノ達の群像劇。 ライトに読める短…

さあさ皆様お立会い。古今東西見て頂戴。 冬に花は咲かずとも、言葉を繰りて笑う猫あり。 言葉ばかりを捏ね回し、静かな夜を乱す化生の類に過ぎぬ厭世家の紡ぐ言葉にどうか一聴。 遠き御仁…

どうでもいいなと息を吐く。 喩え目の前で何が起きようが、きっとそれはおれには関係ない。 俺と世界の間には二次元とよりも随分ぶ厚い、硝子の壁があるのだ。 何故ならおれは傍観者。世界…

ボランティアで老人ホームを訪れた「僕」は、ある老女と知り合うことになる。 これは、誰にも知られないままで消えて行った彼女の、止まった時計の物語です。 モチーフは松任谷由実さん…

それが何処にあるのか、どうやって行くのか。それは「彼ら」以外誰も知らない。 其処は「心を喰らう」能力者と「心を料理する」料理人達の集う憩いの場。世界の狭間の、奇妙な食事処。 Tw…

　いつか死ぬのが夢だと言ったら、私を拾って育てた養父 (ちち)はほんの少しだけさみしげに笑って言うのでした。 ──じゃあ、海に行こうか、と。 　夏を想う短編。