青環のサピエンス
~ヒトでなくなった人類の生存記録~
ある日、人類は「人間」であることを失った。
地球を守り続けてきたオゾン層の消失。
降り注ぐ紫外線。
崩れゆく生態系。
そして、人類の遺伝子に起こり始めた異常。
人々は次々と姿を変えていった。
獣へ。魚へ。鳥へ。そして、名も知らぬ生物へ。
外資系ゼネコンに勤める奥戸永二も、その一人だった。
彼が変貌したのは、小さな猛毒の海洋生物――ヒョウモンダコ。
失われた人間の身体。
それでも残された記憶、知性、そして感情。
かつての常識は崩れ、文明は機能を失い、生き残った者たちは新たな世界に放り出される。
なぜ、人類は変異したのか。
これは進化なのか。
それとも、絶滅へ向かう過程なのか。
そして、姿を変えた彼らは、果たして今も「人間」と呼べるのだろうか。
人類がヒトでなくなった世界で、人間とは何かを問い直す。
科学と生存、記憶と絆が交錯する、SFポストアポカリプス群像劇。
――青き星に、サピエンスの未来は残されているのか。
に更新