「ご都合主義」、この言葉を皆さんは、どう受け止めるだろう。
異世界もののストーリーでは、「ご都合主義」は必須である、と私は考えています。転移した主人公が、女神様から特別な力を授けられるとか、貧乏貴族の七男として生まれながらも、魔法の才を持っていた、前世の記憶を持って転生し、前世の知識で無双したなど、「ご都合主義」は異世界ストーリーを楽しむための、必須アイテムであると言っても過言ではありません。
実際、私もか弱い立場にある主人公が、特別な力を持ってのし上がっていく、王道のストーリーが大好きです。
しかし、今回、自分が異世界ものの小説を書くに当たって、いちばん意識したのは、この「ご都合主義」の排除でした。ある意味自分への挑戦でした。
「ご都合主義」を排除するということは、スパイスの入っていないカレーのようなもの。一歩間違えれば、あまり楽しく無い物語になる危険もあります。スパイス無しで主人公が大活躍し、誰もがスカッとするよう物語、これを描くには、相当な戦略と知恵が必要となってきます。
でも、敢えて今回はその難しい道を選びました。実際に自分がこの状況に放り込まれたら、どう動くか、何ができるか、その観点から物語を書き進めました。
とはいえ、物語の後半では、少しだけ、「ご都合主義」と友達になりましたが。