ピリカ

こんな感想でほんと申し訳ないけど、隅々までおもろかったです。
向かいのホームに人がいたところまですべて。
なにかと大事なきっかけはあると思うけど、彼女たちにエールを送りたいです。

ぼっち弁当(しかもin便所)の白野ミルクは、大の牛乳好き。彼女が授けられた不思議な力は……エンタメ的サービス満載、クラスひとりひとりの描き方も好感が持てて、確かにこれは面白かったで…続きを読む

ホラー、ヒューマン、不条理、コメディ…毎日ってこんなに色とりどりだったんだ！と気づく短編集。オチもそれなりに効いていて好きです。まだまだ先が長いのでじっくり追いかけます。

更新分まで拝読しました。始めのうちは探偵業務にタイムリープ可能？それでは謎はひとつも無くなってしまうのでは？と危惧しながら読み進めましたが、逆にそれが主人公には足かせともなり…しか…続きを読む

ハミング距離というものにまるで知識はなかったのですが、トビーが「見えなく」なってからハミィやジャン、サラ、両親含めた周りの人びとと距離をおいたり近づいたり、少しずつ「見えて」くる過…続きを読む

魔法世界にも人の情はある。 それは、この世界により近いからこそ、私たちの心に訴えかけ、更に異世界の情景を深める。 耳の聞こえないおとうと弟子と目の見えない姉弟子。そしていつまでも成…続きを読む

と言ってしまって良いのか。 普通ならば『見えない』はずの影が見え、彼は少しずつ、不条理とも言える災難に巻き込まれていく。細かいどうでもいいような出来事がじりじりとつみ重なって、ぞっ…続きを読む

作者の言葉通り賛否両論はあるだろうものの、必殺シリーズを思わせるようなスピード感ある展開が魅力。たいていの市民はこんな願いを持っているのかもしれない、と思わせる説得力が良かった。

この道を目指す者が憧れるであろう、新人賞デビューから書籍化という作家は、五年後にプロであることを辞めた……理由は本当に『本人の無能』に集約されるのだろうか？　チームとなる編集全般の…続きを読む

くり返しの文章の中に、徐々に広がる『僕』……『君』との境界が見えなくなってきたところが不気味でもあり、可笑しくもあり、でした。 こうして拡がっちゃった『人』はまた自らの内に向けて急…続きを読む

二人の仲良しの会話と日常的な光景描写なのに、なぜか懐かしくも、切ない思いに捕らわれます。 描写力の確かさのおかげで、二人の女子を等身大に、そして身近な誰かとして感じられるところに、…続きを読む

日常的な女子高生と少し年上のお姉さんとの出会いの話なのですが、カメラの設定がユニークで、ここからお話が色々と発展していきそうなワクワク感があります。 若子さんと出合った時の知鳥の言…続きを読む

　まさかのテロリスト視点、しかもどこか醒めた雇われ感の漂う視点がとても楽しかったです。うん、これは死んでも死にきれまい…
「…仕事仕事っと。」というのが何だか妙に好きでした。

　自らの中で何度も繰り返し問いかける生と死、愛について。 死にたいと思う人、生きたいと思う人、愛する人がいる人いない人、すべての人に一度、ぜひ読んでほしい短編かと感じました。 　…続きを読む

船内のゴタゴタした庶民的な感じと、窓の外にみえる光景、僕だけが見える鳥など、とり混ぜ方がとても好みでした。

恐ろしくて、こっけいで、哀しい。
ボカロの歌になりそうな感じがしました。

短い中に説明と情景、会話とのバランスが巧みに描かれていた気がします。文字数制限とかあったのでしょうか、やや物足りなさはあったものの、先に明るいものを感じる、余韻の残る美しい作品でし…続きを読む

素晴らしかったです。タイトルも素晴らしい。枕目さんに更なるムチャブリをしてみたい気がひしひしとして参りました。
少し寂しかったのが、メンダー。どこでしょうか……

少年らの起こした猟奇殺人事件の、主に加害者の周囲の人間たちが赤裸々に語ることばが洪水のように読み手を襲う。まるでそれぞれの息づかいが聞こえてくるような錯覚に陥る。表現がくどくてたた…続きを読む

　暗さ、救いようのなさでも断トツ。 　表現方法も、「転んだ先で待ち構えるアスファルトの固さのように、」など巧い。状況の描写、回想、考察、会話など流れのバランスがよく、内容の陰鬱さを…続きを読む

　５０センチ四方の物質しかつくれない、その制限を巧く活かし、ヒネリのきいたSF短編となっています。 　天才発明家とAとの関係性が話をより面白くしているかと思いました。一人称の中に感…続きを読む

　逆転の発想の中では、特に好きです。 　なんと、職業があったとは！　そしてリアルな業務の様子に目がキラキラしてしまいました。 　ゲンさん、響子さんも素敵でした。シリーズになったら即…続きを読む

…ような気がしました。深く静かに、可愛らしく、そしておそろしいお話でした。

　皮膚の病に苦しむ様子から始まり、カメラを与えられたのがきっかけで写真が楽しみとなっていく様子が室内から夜の屋外へと移り……一枚の絵に引き寄せられて行く経緯が、非常に堅実で丁寧な描…続きを読む

三年では「おまえ」とも呼べず、約束していた禁煙もなし崩し・・・中途半端とも言える中で、時限結婚のリミットが近づく。if(もしも)の世界を描きながら、限りなくリアルに、男女の機微を描…続きを読む

今どきの小物が違和感ないし、なにより島左近の振り回され具合があまりにも可哀想で、そこが史実とリンクしていないようでちゃんとリンクしている点が最高。三成ったんを囲む人々の狂乱ぶりがま…続きを読む

一人称を使いグロテスクな部分もあるのだが、巧みな筆の力なのか、第一に哀れさが迫る。咎のない人ですら己の物差しにあてはめて、その飛び出した、または曲がったと見える頭を「汚れたカナヅチ…続きを読む

　非常に巧みに世界に引き込まれる。
　誰もが確かに一度は見た世界。これは始まりの終わりなのか。

どこからどこまでがリア充なのか、何が幸せなのか、そうでもないのか、夢から醒めてまた、という構造が面白い。雪の日、何かと想像が膨らむ。面白かった。

　SFとも言えるし、ファンタジーとも言える不思議な物語。 　それでも行間に見える、奇妙な程のリアリティは何だろうか。 　 　マグ猫を見つけたら、五百円出してすぐに買おう。 　ただし…続きを読む