大野葉子

小さな村の片隅に女一人で暮らしているリュエーリ。 ある冬の夜、不審な足音が彼女の家に近づきます。 警戒しながら応答する彼女に訪問者は「本を届けに来た」と言うのです。 本を送られる…

大学生活が終わりを告げる頃。 飲み慣れないお酒を飲みながらダラダラとしゃべる時間の貴重さに彼女たちはもう気が付いていました。 のんきな春のお話です。

子育て中の主婦の香織はパートを始めて三年。 ついに念願の昇給が叶ったので深夜にひとりこっそりとお祝いのケーキを食べています。 でも家族の誰にも祝ってもらえないことが少しだけ寂しい…

親が子を思う情、子が親を思う情。 それは千年の昔でも、ロイヤルファミリーの方々でも変わらないものでしょう。 夢に現れたのはふた月ほど前に亡くなったはずの、帝であった弟。 弟は顔を…

仕事で帰りが遅くなったときには料金上乗せでグリーン車をチョイス。 「私は人生を満喫している」 働く女性が肩の力を抜いてそう思えるひととき、それはグリーン車を降りるとき。 乗車時間…

幕下力士の大輝は関取昇進のかかる一番を落とし、負け越しで場所を終えました。 負け越しとなった一番は相手力士の「変化」に屈した形です。 ルールの上では認められている行為の「変化」で…

異動したての職場のハードさに疲れている歩。 昼休みをともに過ごす同期の友人も心配そう。 彼女を午後の仕事へと奮い立たせてくれたのはほんのささいなものでした。 KAC4のお題「紙…

何度断られても懲りずに求婚しに訪ねて来る柏原氏と、それにうんざりしている鈴子嬢。 古き良き時代、貧乏華族のご令嬢は婚活も頭の痛いことばかりで実に骨が折れるのです。

高校のクラス会にて思い出した影の薄かったクラスメート。 同姓の目立つ生徒と比べられがちだった彼女は当時何を思っていたのでしょうか。

楽しいはずの修学旅行、でも旅行中に失恋してしまったらきっと楽しくありませんよね。