音骨

妻の旧友が島にやってきた。弁髪に顎髭、あろうことか、ベジタリアン。 妻は祖母の看病で本土へ、残された僕と彼の奇妙な同居は、やがて狂乱の宴へと変わっていく。 島社会、信仰、戦争、─…

「私はいま、悪魔を運んでいるのですか？」タクシー運転手を脅した僕の地獄は、四年後に再会した彼女の言葉で決定づけられる。 「未来のあなたを脅したのは、あなた自身よ」 犬になった彼女…

青って、なんか、へん。作家志望のわたしは、文学調教師のカンちゃんと、怪物のように美しい妹ヒバリと夏の海へ。哲学と倒錯が交わる、青の官能の海で、少女は海底の花嫁となる。——それは真…

バンドデビューを焦る僕の裏稼業は、レコード会社マネージャーに女を貢ぐこと。そんな僕に、亡きカリスマ歌手に似ていると近づいてきた清楚な女子大生・シノダさん。彼女は姉をレイプした犯人…

「玉ねぎ星人」は、観客の涙腺を自在に操る、天上界のスターだ。包丁一本で夢を追う私は、仲間とユニットを結成し、メジャーデビューを目指す。しかし、成功を焦る友人の裏切りやライバルとの…