『ゲル状生物に生まれ、這いずり泥を啜って生きた物語』から
『戦禍の大地に咲く百華』まで
2019年に小説家になろうで初めて投稿をしてみて、思うように読者数も増えずどうしようかと落ち込んでいました。
流行と違う作風だからいけないのであれば、小説家になろうサイトで流行っているものに沿ってみようかと。
その時の累計ランキングだったか何かで、アニメ放送などの理由もあったのだと思いますが、粘液魔物のタイトルがランキング一位でして。
じゃあ、と何も考えずに粘液の魔物転生を書き始めました。
思い返せば自分の浅はかさが恥ずかしい。
さほど長く書くつもりはなくて、すぐに書き終えて。
最終話を投稿した後、ヒトカラに行って平井堅さんの「魔法って言っていいかな」を歌いながら泣いていたんですよね。
自分なりにきちんと書けたと思うのに、やっぱりランキングなんて夢のまた夢。けっこう落ち込んでいたと思います。
だけど、このままじゃアヴィが可哀想だ。あまりに救いがない。
だから続きを書くことにしたんです。
やっぱり何も準備せず、ただ思い付きで。
結局あまり読者様に評価をいただくことはなくて、けれど途中で初めてのレビューを「氷の滅慕」の作者SH様からいただいたりして。嬉しかったな。
だけど自分は小さな人間なので、評価されないことでモチベーションは下がるし。なかなか次回作に取り組む意欲もなく。
なんとなく、それまでほぼ利用したことがなかったカクヨムでコンテストがあるからと、書き直しながらこちらで投稿をしてみました。
書き直しながら、見直しながら。
やはり勢いで書いていたのでわかりづらい描写や意味不明な言い回しもあって、反省することが多かったです。
幸い、カクヨムサイトでは小説家になろうより多くのフォローをいただいたので、こうして最後まで加筆、修正しながら続けることが出来ました。
一時期なろうでは非公開設定にしていましたが、今は公開に変更しています。
それぞれのサイトには少し違った特徴があるのだな、とか。
どちらのサイトでもランキング上位に行きやすい作品は冒頭の勢い、書き出しに特徴があるのだな、と。
自分の向き不向きはありますが、勉強させていただいております。
私はたぶん古いタイプの物書きなので、スロースタートの展開なのと、伏線など読み手に開示しない情報を終盤まで引き摺ってしまうあたりが特に伸び悩む原因なのだと分析しています。
文章がくどいのかも。日本語へたなくせに。
序盤から中盤まで憂鬱な展開が続くのも……
色々とダメじゃん……
色々とダメじゃんね、これ。
勉強しても人間の性格は変わらない。
変わらないなりにもうちょっとうまく戦えるように工夫しないとダメかな。特に思いつかないけど。
どうであれ、私の書いた物語に最後までお付き合いいただいた方々に深く感謝を申し上げます。
ニーレ達のサイドストーリーは、ご要望があれば書きますね。
いやでも、これだけは言いたい。
私は、私が一番面白いと思える自分独自の物語を書いた。
後悔も恥じるところもない。
いや少し性癖のあたりで家族に見られるのは勘弁して下さいと恥じる気持ちはある。嘘をついたごめんなさい。
作者だもの。嘘くらいつくわ。