雄です。 現在のところ、SFを主軸に執筆中です。ミステリーが書けません。 歴。 一から三作目、純文系などの賞に落選。 四作目、第四回ハヤカワSFコンテスト 一次選考通過。「人と機械と機械と人」 五作目、第五回ハヤカワSFコンテスト 一次選考通過。「有機の罪と無機の罰」 六作目、第七回ハヤカワSFコンテスト 選考中。 榎本愛生(えのもと あいき)と申します。姓は榎本武揚、名は座右の銘に由来しております。 男です。筆名を検討する段階で検索したところ、愛生さんという名の声優さんや棋士さんがおられることを把握したのですが、もう愛生と付ける気満々だったので、そのまま採用してしまいました。性別が紛らわしい筆名を付けてしまい申し訳なく思っております。 公開の経緯について。 書いたものを公開する気はありませんでした。そもそも、考えたことすらありませんでした。 なぜ公開しようと決めたかというと、作中の登場人物の人生が無かったことになるのを恐れたからです。私がいま死んでしまったら、すべてが無かったことになってしまいます。私が書いた物語を知っているのは、私自身と、一次選考の下読み担当様と、二次選考の選考委員の皆様だけということになります。細部まで記憶しているのは、私だけでしょう。 つまり、私が死んだら終わりです。ここ一年ほどその危険性を感じており、公開することを決意しました。 公開に耐えうると思われる、一次選考通過したものを公開します。 両方とも古風なSFだと思います。宇宙航海時代を描く場合であればもっと夢のあるテクノロジーを書きますが、地球上での話を書く場合は、技術も抑え気味に書く傾向があるようです。 SFに分類してはいますが、主軸は人の心です。人間を描いたつもりです。 四作目にあたる「人と機械と機械と人」の冒頭部分について、ひとつ説明をさせてください。 設定がダラダラと書き連ねられており、人によっては大変見苦しくなっていると思います。すでに指摘を受け、猛省しております。 面倒だとお感じになられた場合は、序章部分を適当に速読していただいて、そのまま本編をお楽しみいただければと思います。自分で読み返してみて、引いています。 何故そのようになったかを説明させていただきます。 あの量の設定を物語中に溶かし込んだ場合、かなり間延びしますし、何よりわざとらしく説明している部分が各所にバラ撒かれてしまうのが目に見えていたので、それならば固めて配置して、先に片付けてしまおうと当時の私は考えたのです。 読者としての私はそういった形でも問題ないですし、設定を読むのはむしろ好きなのですが、世間一般的にはそうではなくアウトなのだと学習させていただきました。あれを修正するとなると大改造が必要となり、全体のバランスが崩壊してしまうので、そのままにさせていただいております。 五作目にあたる「有機の罪と無機の罰」は、前作での指摘を真摯に受け止めて勉強させていただいて、工夫して書きました。傍から見れば、こちらのほうが面白いのではないかと思います。それでも冗長になっているので、面倒なところは読み飛ばしていただいて、どうかオチまで行っていただければと願っております。 規定枚数による精神的圧迫感に弱く、常に削ることを意識しながら書いたため、描写が足りないところもあるかと思います。あまり手を加えるとかえって崩れるかなと思い、修正は軽いリフォーム程度にしてあります。 登場人物が頭の中で自発的に行動するのを放任し、介入せず、彼らの決断を尊重して書いてあります。 ただの駒ではない彼らの選択の結果を、彼らの人生の軌跡を、どうぞ読んでみてください。