本作は、1950年に発生した『胎児分離埋葬事件』に触発されて作った作品になります。
※当事件は、妊娠十ヶ月の妊婦が死亡した際、死後の安寧を願い妊婦と胎児を切り離し埋葬する「身二つ」と呼ばれる習俗が行われ、死体損壊罪ではないかと罪に問われ、裁判に発展した事件です。
当事件において、生まれてくることができなかった胎児及びその胎児を一度もその腕に抱くことができなかった妊婦、その無念を晴らしてあげたいという礼意に基づく習俗であることから、違法性が棄却されています。
今回の死体を3分割にする行為は、厳密には、島の習俗といえど、死体損壊・遺棄罪に該当する可能性があると思います。
また、最後に、圭の心は
『自分は生きている。
圭は軽い足取りで宿へと帰っていく。
恨みを抱き続けることの虚しさを知った今、圭の心には晴れやかなものが広がっていた。』
となっていますが、”どのようにして”彼女を奪われた気持ちを切り替えることにしたのかについては、①単純に彼女を忘れる、②寝取った男への復讐を(生きているうちに)実行する、等のエンディングがありますが、読者の方々の御想像におまかせします。