謹賀新年故に三が日限定の一般公開。色々暴走してから分からせ食らったけどある意味大勝利している卑しい御令嬢こと、橘佳世と第一四章・外伝についての設定散文です。
佳世は葵との賭けに基づいて主人公を儀式に巻き込みましたがこの儀式は作中においても説明されているようにかなり高度かつ複合的に複数儀式を混成により発動させたものです。
高度な儀式はその分燃料を必要とします。佳世の別荘で執り行うのは必然的でした。主人公を匿い、上質な霊脈があり、第三者の横槍なく儀式を完遂するにはここ以外あり得ない選択肢でした。儀式に対して南蛮の月女神を関与させたのはこれもまた複数要因があります。
儀式にて祈られている月女神の現実におけるモデルはアルテミス、あるいはヘカテーです。共に月、魔術、豊穣、野獣、生贄、出産等と縁のある女神です。寧ろ同一視もされていました。佳世は己が南蛮生まれである事を縁としてこの神格を介在させました。その効果としては
1、儀式の終わりの日取りを丁度満月に重ねる事で獣(主人公)に恩恵を与える、『おしら様』が常世蟲を食い殺す効果
2、地母神的側面からの恩恵、主人公の内にある因子への働きかけ、同じく『蟲』を『地』が組伏せる効果
3、魔術を司る神格故に儀式の補強の効果
4、生贄を求める性質から贄娘らを効率的に消費して主人公に還元する効果
5、佳世的に全裸に獣毛マントに魔女帽子なコスプレをしたかったから。ぶっちゃけ一番やりたかった事。尚魔女の血筋が儀式に想定外のブースト効果もあり
尚、現実の古代アルテミス信仰において女神像に多数の乳房があるものがありますが佳世は使い潰す生贄娘達を侍らせる事でこれを形容しております。因みに祈られた南蛮の月女神は西方の教会により封印済みですが消滅はしていません。遥か東方より何故かいきなり強烈な信仰が向けられた事に神格はかなり困惑している事と思われます。
章内で度々チリンチリンと音が鳴る描写があるのは呪具の存在が挙げられます。これは妖招鈴の類型の呪具であり、妖を引き寄せる効果があります。屋敷の女中娘達が装飾具携行しており主人公を屋敷と女中達に引き寄せて執着、逃亡を抑止し思考を鈍らせる効果がありました。因みに一人当り最大六つまでピアッシングして装着しています。開けたのは主に佳世です。本人のドSな性根から調教兼ねて行いました。本人は主人公に開けるのを強要された場合濡らして溢します。
主人公の神格化の触媒と化した『常世神』は日本書紀等にも記録される一種の邪教です。芋虫を神として崇めたこの教えですが、本作においては蚕虫を模した人工神格として登場しております。多くの場合揚羽蝶の幼虫として描写される事例が多い中で蚕としているのは蝶も蚕も同じ鱗翅目であり大きな括りとしたは同一系列の生物であるためであり、また伝承においては明確に揚羽の幼虫とは記載されず蚕に良く似た芋虫として記述されているためです。高度な幻術を操り世界改変能力のあるこの人工神は儀式に巻き込み餌とするのに最適でした。
本作の商家たる橘家は日本史における橘氏をそのモデルの一つとしています。現実の橘氏、及びその源流の系譜は遣唐使の派遣を初め、対外交流において幾つか功があり、日本の律令制度確立にも寄与しました。また現実においては東ローマ帝国は500年代に唐より蚕虫を秘密裏に持ち帰ったとされ、常世虫信仰に対する秦氏の討伐は600年代の記録、それ以前より信仰自体は存在したとされています。
本作世界においては橘家の先祖は直接大陸に赴き、蚕虫を持ち帰り、結果として常世虫の呪いを持ち込む事になりました。本作橘家の源流は大陸王朝より同じく霊絹の国産化のために送り込まれた西方帝国の者達と互いを利用して蚕の卵を持ち帰った事になっております。その功から蚕虫の餌である『橘』姓を与えられました。(朝廷の卑劣なヘイト誘導、この時代にもうこれ程の卑遁を……?)この工作の成功は橘家が西方・大陸におけるコネクションの切っ掛けとなり、後々に対外貿易に携わる遠因ともなりました。
本編中においては名が出て来ておりませんが主人公は儀式において『おしら様』の要素を組み込む事で再生し、常世神を餌として復活しました。
外伝にもあるように橘家は『おしら様』、作中においては『大白羅様』を形式的に家の神として祀っております。この神は現実においては主に東北にて信仰される馬の姿をした神であり養蚕業に関する神でもあります。遠野物語では人の娘と交わった馬が首を討たれた後に成った存在として伝わります。蚕を統べる神である故に常世神との相性は完璧です。曾て橘家が祟りを畏れて陰陽寮に身を守る助言を求めた時に寮頭より提案された毒を以て毒を征する方策です。因みに当時の陰陽寮頭は後の鵺氏です。
以前より主人公は皮を剥けば地母神の力により馬、麒麟に近い形の存在に変貌しています。そのため御家の祀る同じ馬である事に佳世は運命を感じています。色々なお馬さんグッズ(意味深)を舶来の商人や職人に注文する際の建前としております。馬繋がりで『大白羅様』と称して主人公を祀ります。これにより主人公に信仰の力を差し出すと共に常世神に対して圧倒的に優位を得ました。それ故にこの人工神を食い殺してその力を己の一部とする事が出来ました。
ハーメルンにおける感想にて指摘されたように常世神を取り込んだ上で完全神格化した主人公の外見の元ネタは某サイレンの鳴るゲーム作品における堕ちた辰神です。本章にループ要素を突っ込んだ一因でもあり、仮に主人公が神格堕ちしたままで尚且葵の結界が持った場合、色々あってジェノサイダーな雛姫が突っ込んで来ます。
尚、葵の結界の抑えが効かずに崩壊した場合発狂した朝廷が大量の退魔士・武士・僧侶・軍団兵で多勢に無勢して来ます。最終的に鴆が脱獄したり息子の危機を察した妖母がエントリーして来たり空亡様が自体収拾するために礎になったりとカオスとなります。完全に再走案件です。
堕ちた辰様ならぬこの堕午子神は作中登場人物の中でもかなり強い設定だったりします。並みの神格では食い殺します。蒼鬼を返り討ちに出来る程です。単純な神力の出力が高く、催眠幻覚、再生能力、言霊術持ちです。糸を操り現実改変、過去改変もして来ます。『世界』との取引で力の大部分毟り取られて元の木阿弥となりました。かなりの不平等取引であり、1円硬貨と金塊インゴットを交換したようなものです。
墜午子神な主人公は贄娘らの死骸を食らっておりますが丸呑みにしています。噛み潰すのを嫌悪したからです。また再誕した贄娘らは主人公の子というよりも切り落とした爪や髪、あるいは蟻の群れにおける兵隊蟻、働き蟻に近い扱いです。他の神格から見ると非常食としても認識されるかも知れません。彼女らの身体は神格の血肉の一部です。その潜在的価値は破格です。知られたらモグリ達に群がられて解体される事でしょう。
彼女達は世界との不平等取引を通じても尚、その肉体の素材故に本来ならば一線級の退魔士並みの力を得る事が出来ました。しかしながらステータス配分に際してその殆どを美容・寿命・生殖機能に割り振られているために大半の者の戦闘能力は全く向上していません。一部兵隊蟻役の娘らが戦闘能力にステータスを割り振られています。またその再構築された肉体の原料の由来から主人公と彼女らとの行為は神格的には自慰行為に近い認識で見られます。繁殖・出産行為もどちらかと言うと女王蟻の働き蟻・兵隊蟻の増産、あるいはウィルスやプラナリアの増殖に近い認識で見られます。故に主人公が妖母様の説得に利用した子作り理論は本来神格の世界認識においては説得力に不足したものでした。滅茶苦茶妖母様が主人公に寄り添ってくれているために納得してくれただけです。妖母様は神格基準ではかなり優しくて寛大です。優しくてあの価値観です。
第一四章にて登場する複合儀式、それを構成する要素である『籠中御佰度月未刻定詣』は運命操作・現実改変に類する術式です。その術的理論は妖狐種の最上級幻術たる「浅き夢見し」等が非常に近いです。観測者を通じて望むべき現実を導けるまで再走し続ける事が出来ます。
重ねて発動していた『双六廻振出狂儀』もまたループに関わる禁術ですがこの両儀式は類似する効果がある一方でその想定する用途には差異があります。
前者はあくまでも『結果』を百回再走する事で選ぶ事が出来る儀式です。故に此方は神妖殺害ないしその権能を調査するために扱われました。後者は『結果』自体は変わらず、神妖を殺してからその精神性をへし折る事こそが目的です。
両儀式とも作中では佳世の財力、葵の才覚、良質な霊脈、普段佳世ちゃんが口内で転ばす触媒、妖母因子の協力、『おしら様』や『常世神』、月女神ブースト等々多重の要素故発動しておりますが本来は上位神格の協力なぞ期待出来ぬ事もあり同時発動は極めて困難です。そもそも上質な霊脈で丹念に儀式の用意をしなければなりませんが神格が退魔士に面制圧して来るのを脇目にそれに取り掛かるのは儀式の片方のみに専念しても不可能に近いです。可能なのは足止め・殺害役が刀聖の時くらいですがその場合は独力で大体どうにか出来てしまうので儀式は余り必要ではないという本末転倒な事態となります。
合計百回繰り返した御百度参りですがその各周回の末路についての内訳は下記の通りです。
・割腹自裁 13回
・自刎自裁 9回
・首吊自裁 6回
・焼身自裁 5回
・投身自裁 4回
・服毒自裁 3回
・窒息自裁 3回
・爆発自裁 2回
・自慰自裁 2回
主人公自身による周回失敗のための自殺……計47回
・刺殺 5回
・撲殺 4回
・絞殺 3回
・毒殺 3回
・溺殺 2回
・焼殺 2回
・呪殺 2回
・塵殺 1回
・圧殺 1回
・噛殺 1回
・爆殺 1回
・食殺 1回
・凌遅 1回
贄娘による主人公殺害……計27回
・屋敷及び儀式からの逃亡実験による各種事故死 計5回
・自棄っぱちした上での腹上死(贄娘も全滅)計3回
・無理心中(される)死 計3回
・心中死 計2回
・次元の挟間に落ちての再走 計1回
・招き込んでしまった冒涜的神格との相打ち死 計1回
・上記の後遺症で廃人になった精神回復のための捨て周回 計2回
・裏返しになった 計1回
・内臓を吐き出した 計1回
・即身仏になった 計1回
・死への飛翔をした 計1回
・粉末になった 計1回
・TSした 計1回
・午年の御節を食べた 計1回
・■■■■した 計1回
・観測役放棄(最後の周回) 計1回
贄娘による主人公殺害が多いのは佳世の調教を以て尚、土壇場で生け贄として、あるいは調理されて死ぬ現実に恐怖する者もいたためです。これ等主人公殺害は周回前半回に多いです。彼是あって女中同士で殺しあったり自殺したり憎しみあったり、料理したりされたり、抜け駆けやそれによる集団私刑もあり、何なら友人・姉妹・親子関係のある者達も互いにギクシャクしたりもしました。3回程ある腹上死等の周回を通じて主人公が頑張って彼女らを元鞘に戻し、百周目においては全員姉妹同然の仲になっております。
上記に記載した周回に意味不明なものがあるのは気にしないで下さい。全部夢に消えました。
100周で培った経験値は実際偉大です。女中達の技術は全員遊郭ならば大店の頂点を取れるでしょう。年少組は特に凄まじいです。必要ならば普段の屈託ない幼な顔から、その歳では有り得ないような仕草・振る舞い・表情に豹変して魅せてくれます。主人公は妖母様による素質強化が上乗せされているためにそれ以上です。実戦経験皆無の葵姫は最初の半日程は一方的に蹂躙されています。以降は適応しました。天才だから可能な偉業です。
尚、主要キャラ以外にも女中達のような美女・美少女に限って苦界堕ちフラグや凌辱フラグが立ち易いのはエロゲ世界故です。佳世ちゃんのお陰で買われる娘らの運命は色々マイルド(当社比)に落ち着いています。マイルドというよりジャンルが変わっただけな気がしなくもないですが気にしてはいけません
儀式に際して結界を貼るために、空間を区切るために葵は実家の『迷い家』牛車を一台潰しました。そのために以降の屋敷は『迷い家』と化しています。今後の女中の増員や子供部屋の拡充は容易となっております。
屋敷では度々乳製品・乳料理が出ていますが全て佳世ちゃん御屋敷での自家製です。牛小屋で搾る個体により差異はありますが全体的に一般流通品よりも栄養満点であり美容や筋力増強等々効果満載です。加工しても良い味ですが一番摂取者に効果があるのは搾り立て、直呑みが最高効率です。妖母様は寛大で偉大です。因みに妖母様の物はそれ以上です。栄養過多で破裂する可能性があります。
十薬の(義)妹二人は贄役ではありません。彼女らは投薬要員のため生贄兼参加者ではなく純粋な儀式参加者として扱われます。十薬家爆散事件の際に爆散する前に葵の手の者に回収されており、裏切り防止の誓約をした上で佳世に貸し出されました。基本的に主人公を誘導する罠係ですが主人公に対しても誓約や佳世の命令に違反しない範囲で便宜を図ろうともしていました。(義)兄の要望には可能な限り沿いたいと考えていました。そのために主人公の自殺を幾度かアシストしています。
狐と蛇との賭け事で鬼は指や歯を引っこ抜きまくりましたが鬼の事なので最後の逆転勝ちの際に全部取り返しています。傷口にグイッと捩じ込んだらその内くっつきます。くっつけなくても何年かあれば生えて来ます。虫歯を気にしないて良くて羨ましいです。
全ての運命は確定していました。前述した堕午子・扶桑国全面戦争ルートは可能性として本来零ではありませんでしたが運気の操作によりその運命は事前に潰されていました。葵の主人公に向けた発言すら操作されていました。一族に対して害意・悪意ある運命操作は出来ませんが葵にとってそれは悪意でも悪意でもないので無罪判定でした。それを逆手に取られました。
因みにどうでも良い話となりますが、内なる地母神のお節介の結果として主人公は将来の養育費に憂慮しておりますがこれは杞憂です。実は主人公は知らぬ間に結構財産が貯まっています。
バレンタイン外伝の例にあるように主人公は度々佳世にアイデア提供をしています。佳世それに対してアイデア料を支払っています。主人公は殆ど下人衆への装備支援や会った時の御馳走の経費で消えてると思っています。
実際は勝手に主人公のロイヤリティの大半を商会事業への再投資に利用しています。顧客の資産に手を出しています。インサイダーしています。株式購入で合法的に主人公に商会乗っ取らせようと画策しています。エグい利益率です。金融庁も金融リテラシーもないのでわりとヤりたい放題です。バレなきゃ犯罪じゃありません。儲けの一部を使って佳世は娘らを購入します。
……最終的に勝手に亭主の金に手を出した事がバレて金毛肉擬牝台として手酷く『仕置』が来るのを令嬢は期待しています。