ふわりとした足取り。
少し霞んだ空気。
新緑の樹々からは薄紅色の花びらがハラハラと降り注ぐ。
それはまるで誰かを祝福するような、不思議な空間。
それをカメラで切り取ったみたいに一瞬、一瞬が絵画のように輝いている。
白い頬をかすめ、舞いながら彼女に寄り添う桜の花びらは、わざと彼女の色の白さと唇の赤を強調するようであり、華やかさの彩りを各々の舞で表しているかの如く、少しの儚さを伴って舞い散っている。
紺のセーラー服のスカーフは白く、それも彼女の純潔を現すように、全てが彼女のために創られた時間であり、空間のように思えた。
坂道を越え、色とりどりのレンガで造られた石畳の道の先には人が集まっている。
様々な感情が弾ける光景の中、喜びや悲しみを表す女の子達。
彼女は歩を止めて暫くその光景を眺めていた。
俯いて小さく息を吐いてから、ゆっくり顔を上げる。
肩にかかる綺麗なプラチナブロンドの髪が優雅に揺れる。
彼女は意を決したのか、口を固く閉じて前だけを見つめ歩き始める。
遠くからは小さくしか見えなかった掲示板が段々と大きくなってくる。
集まっている人を掻き分け、掲示板の前で立ち止まる。
左手に持っていた鞄から一枚の縦長の紙を取り出して、また浅く一呼吸する。
不安そうな顔。
その顔がどんどんアップされ、真剣に見つめる碧い瞳は少しの濁りもなく宝石のような輝きを放つ。
緊張で強張っていた頬がパッと緩んだかと思えば、艶やかに微笑みながらも、宝石のような瞳から一筋の涙が煌めきながら溢れた。
基本、ドタバタコメディですけど、ごくたまに真面目に書いてるとこもあります!(笑)