一昨日、紅葉のシーンをチラ見せしました。
今日は、あの描写について少しだけ種明かしです。
実は、あの場面では「紅」をかなり意識して使っています。
最初に出てくるのは、紅葉の真紅。
そこから紅色の櫛が出てきます。
そして、「一際目立つ、碧い瞳に映る紅」
ここで、紅葉の紅が少女の瞳に映る。
そのあとに紅色の唇が来て、最後は頬の朱へ。
紅葉を見ていたはずなのに、いつの間にか紅が少女自身のところまで来ている。
……という流れを、最初から意識して組んでいました。
もちろん、紅だけを並べたわけではありません。
銀糸の髪。
濃い緑の袴。
碧い瞳。
薄黄色の着物。
木漏れ日で白くなる着物。
淡い紫の巾着。
このあたりも含めて、全体の色の調和を考慮しています。
特に「碧い瞳に映る紅」は、ここで紅と碧が一緒になる。
そして、白くなった着物が最後の紅色の唇を際立たせる。
短い描写なので、説明を足し過ぎると、この流れは崩れます。
だから、地の文を増やさず、短文の中で色だけで現しました。
こんな「色遊び」はかなり好きです。
一昨日のチラ見せを読んだ方も、まだ読んでいない方も。
答え合わせを知ったあとに、もう一度この場面を読むと、少し違って見えるかもしれません。