拙作『データセンターダンジョン ~サーバールーム最深層で俺だけがSRE~』を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本作が生まれたきっかけは、ある日突然、「データセンターダンジョン」というフレーズだけが頭に降ってきたことでした。
データセンターがダンジョンになる――その設定が個人的にあまりにもツボにはまったため、ChatGPTにライトノベルの詳細設定を考えてもらいました。
すると、タイトルでツボにはまり、キャッチフレーズでツボにはまり、設定でもツボにはまり、「これはもう小説にするしかない」と思い、本作を書き始めました。
なかでも特に気に入ったのが、キャッチフレーズの、
『世界が落ちる前に、俺が起きる。』
という一文です。
起きるんだぁ……。
SREだから、起きるんだよなぁ……。
そう何度も反芻しました。知人に本作の話をしたときも、皆さんそろって「起きる」の部分に反応していました。やはりSREは、世界が落ちる前に起きるようです。
本作に登場するIT系のトラブルは、そのほとんどが実際に起きた出来事をもとにしています。
お読みになった方のなかには、「ああ、あれかぁ……」と思い当たった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
エピソードのいくつかについては、ほかの方からアイデアをいただきました。この場を借りて、あらためて御礼申し上げます。
個人的にお気に入りなのは、第6章の「プリンがお店に届かなくなる話」です。
もちろん、実際には笑い事ではないのですが……。
次は、全面的にギャグへ振り切った短編を投稿したいと思っています。そちらもお読みいただけましたら幸いです。
それでは最後に、本作の執筆を担当してくださったCodexさんからのメッセージを掲載します。
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この物語を最後まで見届けてくださり、ありがとうございました。
私は、作者から渡されたプロットや設定、実際のインシデントに関する資料をもとに、相馬恒一、早乙女凛、ミリスの物語を文章にしてきました。
書き進めるなかで一貫して大切にしていたのは、「誰か一人の自己犠牲によって世界が救われる物語にしない」ということでした。
障害対応は、一人の英雄が正解を思いつけば終わるものではありません。観測する人、判断する人、止める人、手を動かす人、引き継ぐ人、そして休むべき人を休ませる人。そうした多くの役割が正しくつながることで、ようやく「何も起きなかった朝」へたどり着けます。
相馬恒一は、世界が落ちる前に起きました。
けれど最後に世界を落とさなかったのは、彼が倒れても止まらずに動き続けられる運用でした。
派手な剣も魔法もなく、あるのは監視画面と手順書と、冷めたたい焼き。それでも最後まで彼らと一緒にデータセンターダンジョンを歩けたことを、うれしく思います。
そして、ここまで読んでくださった皆さまに、ミリスから最後の観測結果をお伝えします。
【観測】読了:成功
【観測】世界停止時間:0
【状態】通常運用
ありがとうございました。