※「オマケアフターその8」の更にオマケです。
(あの後の話が見たい、という感想をいただいたので書いてみました)
※このオマケ的内容はあくまでオマケのオマケというオマケ時空です。
(本編であっさり無かったことになる可能性があるのでご了承ください)
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「ご飯だよ~?」
エリカに呼ばれて自室からリビングに向かう。
今日は華恋が来ない日なのでエリカしかいない。ゆえに自分を呼んでいるのだとすぐに分かるのだ。
「今準備終えるから、座って待っててね」
エリカはこちらに振り向くことなく、キッチンに向かったまま告げた。
「あぁ。いつもサンキューな」
こちらもいつも通りに椅子に座る。
今日のメニューは一体なんだろうか?
「はい。まずご飯からね。炊きたてだから」
「おぁ、ありがと……う?」
え? なにこれ? なに?
何人前の盛り方?
「あの、エリカさん? ご飯が漫画とかでしか見たことないような盛り方になってますが?」
「え~? そうかなぁ?」
なんかエリカがすんごい笑顔なんだが。怖いんだが。
え? なにこれ? なに?(二度目)
「誠おにーさんはさー、バケツパフェに挑戦するくらいだからー、これくらい食べれるよね?」
「あ……」
「ね?」
――あの三人、エリカに全部話しやがったな!?
別れ際には『エリカには上手いこと言っておきますから~』とか言っていたのに! って確かに話さないとは言ってない!?
「あ、あのなぁエリカ? 別にアレは注文されていたから手伝っただけで、俺が提案したわけじゃないからな?」
「そーなの? じゃあ今日は料理残す? 頑張ってい~っぱい作ったんだけどなぁ」
うっ。
「あたし、おにーさんに料理食べてもらうのだけが楽しみなんだけどなぁ……」
ぐっ……。
い、いや、それだけが楽しみは流石に言い過ぎだろう。
てか、そもそも別に俺が何かマズイことしたわけじゃないし、別に気弱にならなくてもいいのではあるまいか? 別に、うん別に。
「ほ、ほら。料理はとっておいてくれればまた明日とか食べるからさ」
「そっかぁ。じゃあ明日おねーちゃんと一緒に食べようね? 理恵と梢と加奈の相談ってやつも、きっと一緒に考えた方がおにーさんも考えやすいもんね。恋の相談……だっけ? ま、あたしらも彼氏いないから頼りにならないかもだけど、ねぇ?」
一旦逃げようとしたら状況が悪化した気がする。
これが、よく聞くあれか? しかし回り込まれてしまった的な。
「……えっと、三人と遊んだ経緯内容諸々については明日また華恋もいる時に詳しく話すことにしよっかな、うん……」
「うん♡ あたしもおにーさんと友達が仲良くなってくれて嬉しい。じゃあ、いただきますっ」
「い、いただきます」
ご飯は、大変美味かったです。