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カクヨムコン8 お疲れ様でした

ご無沙汰しております。

カクヨムコン8の最終選考結果が出ましたね。
私の作品は受賞はできませんでした。
しかし、今回で明確な課題が明らかになったと思います。

私は"ホラー"というジャンルから逃げていました。
受賞された方々の作品と私の作品には大きな違いがあることに気がつきました。もちろん、表現の巧さや、作劇的なテクニックも足りていないと感じますが、何よりも皆様はホラーというジャンルに真摯に、真正面から立ち向かっていらっしゃる。
私には非現実的な物語の中で、カタルシスを創造するために、"人間の業(犯罪)"という結末に収斂させるという手法を常にとってきました。しかし、それはもはやホラーではなくミステリなのです。城ヶ崎シリーズも梔子の実が開く時も、ホラーの皮を被ったミステリなのです。
つまり、初めからレギュレーション違反を犯しているわけです。
城ヶ崎シリーズの第二部で描いたとおり、「怪談の謎を解くという行為は、怪談を殺すことに他ならない、ある意味無粋な行為である」のです。そのような作品が"ホラー小説"として、どうして評価されましょう?

では、どうするべきか。
私はもっと真摯に、ホラーというジャンルに向き合わねばなりません。そして、「得体の知れない存在が、得体の知れないままで居る」ことの恐怖に立ち向かわねばなりません。
これは私にとっては非常な努力を必要とします。何故ならば、私の理系的な脳みそは、「分からないものが分からないままになる」ということを本能的に忌避するからです。
しかし、ホラー小説家として、一皮剥けるためには、私はこの致命的な弱点を克服せねばなりません。

ミステリ作家に転向すれば?という考えも脳裏によぎるわけですが、私はこのジャンルでもう一度勝負したい。私が日常的に失っている"恐怖"という存在を、手で触れる形で表現し、そして、私自身が恐怖心を取り戻したいから。

これからも、精進いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。

最後に、受賞した皆様、本当におめでとうございました。

肉級

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