眠

何かがおかしい、何かがずれている。 一口サイズの短短編。

今まで見てきた悪夢の備忘録です。夢なので基本的に支離滅裂な上、グロテスク描写が多く登場します。新しい悪夢を見次第更新します。

その洞穴には、神様と呼ばれるいきものがいた。

吸血鬼である彼には思想がある。死生観もある。人ならざる力を持ち合わせる一方で、陽の下に出ることができない儚さもある。 もちろん、生活感だってある。

吹き出物のできかけの膨らんだところを見ていると、芽が出かけの土の膨らみみたいだなと思うけれど、人間の肉体はグロテスクなのでそこからは膿しか出てこない。

人間の頭部は牛乳パックよりも重い。

彼女は普通の人間じゃない。だからといって世界に何かが起こるわけではないし、僕らの日常に事件なんて起こらない。

山奥の人気のない宿で、私は拍手のような音を聞いた。

頬を風が撫でるように、波が私を撫でている。

この世界の人間は皆獏を飼っている。 少年もその一人。