本活動報告は、拙作『青薔薇戦記~追放された妾腹王子は、ショタコン女騎士と王位を目指す~(https://kakuyomu.jp/works/2912051598774319873)』のあとがきというか、裏話をダラダラ語る内容となっております。
本編を未読の方は、先にそちらをお読みになるのをオススメします。
◆本作品を書くきっかけについて
昔から「戦記モノが書きたいよナー」とぼんやりと思っており、「でも戦争描写や戦術を書くの大変だし、歴史モノっぽい喋り方や語彙も書くのに知識が必要だよナー」と、思って先送りにしていたのですが――
先送りにし続けてたら一生書かねぇな……と思い、むしろ「今後ちゃんとした戦記モノを書くための練習だと思って、気楽に書いてみっか!」と思った次第です。
…………はい。全然気楽じゃなかったです。
まず普通の異能バトルとか異世界ファンタジーと違って、シンプルに文量が多い……!
上記のジャンルは、10万文字も書けば区切りの良い所で一旦終わらせることができますが、戦記モノはそうはいきませんからね……。
とはいえ、手を抜くことは出来ず、とりあえずずっとやりたいと思っていた、「ショタ王子が女装する」「めっちゃ強い女騎士とイチャイチャさせる」そして「貴種流離譚は絶対入れる」という方向性でプロットを書き始めた次第です。
貴種流離譚だと、マジで首都を奪還する所まで書かないと区切りがつきませんからね……。
気付けば30万文字もの大作になっていましたorz
あと私は、読書中に知らない熟語や慣用句が出てきたら、検索してメモ帳にまとめ、たまに読み返しては自分が執筆する際の語彙力増強トレーニングみたいなものをしているのですが、ただ読み返しているだけでは、なかなか身に付かず、実際に書くしかねぇ!
――と思い、基礎的な文章力もない癖に、語彙まで常用しない古風な言い回しを濫用するという、読者の方からすれば、お目汚しも甚だしい文体となってしまい、お恥ずかしい限りでございますorz
でもおかげで語彙力はかなり鍛えられました。
まあ、歴史モノや時代劇モノでしか使えないタイプの語彙ばかりなんですけどね……。
最初の数話でもう、「全員時代劇みたいな喋り方するのやめろ! 書くの面倒なんだよ!!」ってキレながら書いてました。
◆本作を書くのに影響を受けた作品について
まず貴種流離譚というだけあって、リュカとアイゼのキャラ元は、「牛若丸」と「武蔵坊弁慶」です。
美貌のショタとめっちゃ強い武人という組み合わせは、古今東西読者から愛されるものです。
その他、世界観形成に関しては「アイヴァンホー」「ロビンフッド」を――
戦記モノとしての手本としては「アルスラーン戦記」「デルフィニア戦記」を参考にさせて頂きました。
特に田中芳樹氏の築いたアルスラーン戦記は、豊かな語彙力に舌をまくばかりで、積極的にパクリ……参考にさせて頂いた次第です。
ちなみに、世界観というか、時代設定にも元ネタはありまして、世界史好きの方からすれば、露骨過ぎてお見通しだったかもしれませんが――12世紀イングランド(イギリス)、リチャード1世の時代をベースに作っております。
獅子心王リチャード1世は、本作品の獅子剣王リヒャルト。
失地王ジョンは、本作品の王弟ヨハンです。
どちらも発音を英語読みからドイツ語読みに変えただけです。
ちなみに正史では、リチャード1世は多額の身代金と引き換えにイングランドに戻りますが、その数年後に戦場で矢を受けて死亡し、欠地王ジョンが王位に就いています。
許せねぇよ……まあ個人的には戦争ばっかしてるリチャード1世もそんなに好きじゃないんですけど←
それから、本作のテーマである、被征服民族と征服民族の確執も、当時のノルマン人とサクソン人をモデルにしています。
◆本作品のテーマについて。
私はライトノベルやweb小説に一丁前にテーマなんか作っても、創作の幅を狭めるだけで意味ないよ――と思っているタイプですが、一応あります。
今回は「理想論や性善説だけでは世の中は回らないが、それでも理想を捨てずに生き続けることに意味がある」という、かなり人間賛歌的なテーマを意識して作りました。
作中に度々登場した山賊や傭兵は、弱者を痛めつける悪者として描きながらも、そんな彼らもまた権力者によって虐げられ、他者から奪わなければ生きていけない弱者であり、リュカはそれを理解しながらも悪は悪として裁かなければならない――そういう冷笑的なシーンを何度か挿入しつつ、彼らを純粋な悪だと断じず、極地的な小悪党を裁くのではなく、悪人に落ちなくても生きていける社会を作る――つまり大局的な改善を施すべく王位を目指す。
世間知らずにも関わらず綺麗ごとの理想論を掲げるお坊ちゃんが、現実の醜さや人の愚かさを目の当たりにしながら、それでも人を信じることを諦めず理想を掲げ続ける。
それはそれとして悪は裁かなければない葛藤を孕みながらも……。
そういうテーマを込めました。
そういう意味では、リュカの本当の戦いは、王様になってからが本番なのかもしれませんね(笑)
◆キャラクターの小ネタについて
この項では、各メインキャラの思い入れとか、小ネタとかをダラダラと語っていきます。
■リュカ・ローゼンベルグ
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051599289480960
本作品の主人公です。
元ネタはまあ、「アルスラーン戦記」の「アルスラーン」でしょうね←
ショタ、美少年、男の娘で、軟弱な少年が旅を通じて王としての器を磨いていく――王道な貴種流離譚に私の性癖をトッピングして完成したキャラです。
戦闘能力は皆無なので、戦闘以外で彼の見せ場や成長シーンを考えるのが大変でした……。
味方にバフを与えるという、ソシャゲの主人公みたいな能力ですが、ソシャゲの主人公みたいに守られているだけでは成長物語として弱いよな……と思い、少しずつ成長していく過程を書くのに苦労しました……。
名前の元ネタは、「光」とか「輝き」を意味する「ルカ」「ルチア」のフランス語読みです。
本作は一応、ドイツ語と英語だけで構成する予定だったのですが、響きとしてどうしても主人公の名前を「リュカ」にしたかったので、リュカにしました(どうせ日本人しか読まないから問題ないだろ)。
(…………なんかこの作者毎回似たような元ネタの似たような名前つけてるな…………)
■アイゼリーゼ・アイゼンハルト。
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051598777163356
通称アイゼ。
メインヒロイン……っていうかもうヒーロー枠です。
ちなみにリュカがヒロインです←
元ネタはまあ、リュカが「アルスラーン」なんだから、アイゼは同作品の「ダリューン」でしょうね……。
後は三国志演義における長坂の戦いの趙雲と阿斗の関係に惚れたのもきっかけです。
再序盤に、リュカを馬に乗せながら、大雨の中行く手を阻む追手を潜り抜け、最後は敵の騎士ゴードン(父)との一騎討ち……あのシーンがまず最初に脳裏に浮かび、本作品が出来上がりました。
ちなみに――金髪ポニテの女騎士をメインヒロインにするというのは最初から決まっていました。
私の他の作品を読んでくれている方なら、薄々感づいているかもしれませんが……
私の書く作品
毎回
金髪ポニテで
石頭で
融通の効かない
女騎士が
絶対出てくるんです……!!
しかもヒロインではなく、ロリヒロインの護衛として、どちらかという噛ませ犬ポジションとして出てくるんです。
これはもうノルマというか呪いみたいなもので、私個人としては、どの女騎士キャラも好いているのですが――融通の利かない石頭っぷりを披露して、ヒロインと主人公のイチャイチャを邪魔する噛ませ犬キャラばかりなので、読者からの評判はすこぶる評判が悪く……。
読者の方から好いてもらう女騎士を書くと同時に、毎回女騎士を出してしまう呪縛から逃れるために、メインヒロインにしました。
というか、これまで不遇だった私の中の女騎士キャラの救済として書き始めたのが理由まであります。
もう女騎士キャラはお腹いっぱいになるまで書きました。
なので次回作には出てこないと思います←フラグ
■ヒルデガルド・ローゼンベルグ
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051598788269962
通称ヒルダ。
主人公の姉です。
片足が不自由ですが、実は演技だった――というキャラを作りたくて誕生しました。
具体的な作品名を出すと、「車輪の国、向日葵の少女」「リコリス・リコイル」の影響です。
■ヘリワード
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051599584428383
吟遊詩人&弓兵です。
コイツは明確に元ネタがあります。
イングランドの歌や物語に多々登場する英雄ロビンフッドです。
弓の名手という設定はそこから派生しました。
初期はミステリアスで軟派な女好きの優男――って感じでいこうと思ったのですが、ロリジジイ・アルフォンタスとのカップリングが見事に嵌ってしまい、ワガママ娘に振り回される苦労人キャラになってしまいました(笑)
■ジャスパー
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051599948532709
軍師&偽僧侶です。
元ネタはまあ、「アルスラーン戦記」の「ナルサス」なんですけど、偽僧侶という部分はロビンフッドに登場する破戒僧、「タック神父」が元ネタです。
ロビンフッドは本当に面白いです。女キャラがいないだけで、キャラの造形はライトノベル並みに破天荒で魅力的なので。
実は裏話をすると、ジャスパーは上記のヘリワードと同一キャラにするつもりでしたが、紆余曲折の末に分裂しました。糸目が被ってるのはそのせいだったりします。
ジャスパーは三国志演義の諸葛亮的な要素も入れており、三顧の礼に倣って、「初対面の森の中」「廃修道院で正体を明かした時」「ガーナーゲート砦での戦いの後」の三回、リュカから招聘を受けた末に仲間になるプロットでしたが――まあ色々破綻しそうだったので分裂させた次第です。
ちなみに名前の元ネタはイギリスの奇術師ジャスパー・マスケリン氏からとりました。
氏は第二次世界大戦において、偽物の軍事基地を作り、その精巧さにドイツ軍はまんまと騙されてしまったという逸話が好きで、丁度舞台の元ネタもイングランド(イギリス)だったので、引用させて頂きました。
■エフィ
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051600457925956
アサシンです。
この子は元ネタとかは特になく、王子の親友ポジとして作りました。
あとは見た目は美少女なのに、中身は凄腕の暗殺者というキャラを作りたくて造形しました。
本当はジャスパーがプライベートではかなりのものぐさで、家事やら面倒やらをエフィが負担するので、エフィの小言には頭があがらない……みたいなシーンを入れたかったのですが、戦争中にそんなことする余裕がなく、死に設定となりました。
■アルフォンタス・ツギオストロ
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051600311996200
錬金術師です。
見た目は幼女、中身はジジイという、ギャップ萌えというか、ギャップが酷すぎて萌えないキャラを目指して作りました。
ただ、実際書いて読み返してみると――結構萌えるな……というのが作者の感想です←
名前の元ネタは実在の錬金術師「カリオストロ」の師匠、「アルトタス」を文字ったものです。
鋼の錬金術師の「アルフォンス」から取ったように見えますが、多分両方元ネタは同じです(多分)
ちなみに苗字のツギオストロは、カリオストロをドイツ語で発音したものです。
とにかく元ネタの錬金術関連の用語をこねくり回した感じです。
一応、本作品の征服者側の血筋(ハアト人)側はできるだけドイツ語で発音、被征服側の血筋(スペイド人)はできるだけ英語で発音するようにしていました。
それから、元ネタの中世イングランドはかなりキリスト教と結びつきが強く(まあ中世ヨーロッパはだいたいそうなんですけど)、本作品でもエッセンスとして宗教要素を取り入れてみた次第です。
ルナルシア月教関連の用語は、スペイン語をベースに作りました(結局聖母メロコティーニャはなんなんだよ)。
■イリアーナ
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051601306780150
鎮撫騎士団の現団長です。
彼女はかなり影が薄かったですね……。
レズにしようというのは草案の段階から決まっていたのですが、いまいち活躍させきれなかったと後悔しています。
キャラが被ってるんだよね……アイゼと。
それじゃあアイゼを活躍させたいじゃんね……。
名前の元ネタは特になく、女騎士っぽい名前を採用しました。
■フローレンツ
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051603190596668
病院騎士団の団長、ナハディガル修道院の院長です。
私が高身長の女性フェチを拗らせた結果、身長175センチのアイゼでも満足できずに、少年漫画並みにインフレ化が加速した結果、190センチというバケモノみたいな身長の女性になりました。
女の乳とタッパはでかければデカい程いいですからね←
元ネタはかなり露骨で、「近代看護教育の母」、「白衣の天使」でお馴染み――フローレンス・ナイチンゲール氏です。
彼女もイングランド出身の偉人ということで、元ネタ的にも適任でした。
名前は彼女の下の名前「フローレンス」をドイツ語で発音しただけで、彼女の所属するナハディガル修道院も、「ナイチンゲール」をドイツ語で発音しただけです。
露骨すぎる……!
ただ、ナイチンゲール氏は個人的に好きな偉人でもあるので、彼女を元ネタにしたキャラを作りたかったので、個人的には大満足です。
にしても、英語読みの「ナイチンゲール」もドイツ語読みの「ナハディガル」も響きが格好いいって凄いなあ……。
まあナイチンゲール氏の偉業の方が恰好いいのですが。
■ゴードン
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051602919604771
アイゼのライバルです。
物語にメリハリを効かせるために、敵側にもネームドキャラを用意したのですが、まあ案の定噛ませ犬キャラになりました。
ただ、何度負けても主人公たちの前に立ちふさがる不屈の闘志は、個人的にかなり好きでした。
なので最後も殺さずに味方にした次第です。
ただ笑えないレベルのショタコンホモ野郎なので、読者的には評判悪かったかもしれません……。
名前の元ネタは特になく、いかつい大男キャラを思い浮かべた時、真っ先に脳裏に浮かんだ名前が「ゴードン」だったのでそのまま採用しました。
■獅子剣王リヒャルトと王弟ヨハン
https://kakuyomu.jp/users/nasubi163183/news/2912051598818929446
先王&ラスボスです。
さっきも記した通り、元ネタはリチャード1世とジョン欠地王です。
リヒャルトの方は、作中では明記しませんでしたが、個人の武力では作中最強キャラということになっています。
ヨハンはずる賢いが、ずる賢いだけで賢い訳ではない……というキャラを意識して作りました。
いささかラスボスとしての格が低すぎるかと思いましたが、まあコイツに国を任せたら遠からず国が滅ぶようなキャラを意識したので、これくらいアホなくらいが丁度いいのかもしれません←
◆終わりに
――という訳で、語りたいことは全部語りました。
最初は戦記モノの練習として書き始めましたが、いざ書くと自分の出せる全部を出し切ってしまったので、もう戦記モノは書かなくてもいいやという心境です(本当に大変だった……)。
何度も何度も「このまま打ち切りエンドにしてしまおうか?」と、悪魔の誘惑に唆されそうになったのですが――ありがたいことに、一定のPVを得ることができ、コメントを書いてくださる優しい読者の方にも恵まれ、無事完結まで書き切れた次第でございます。
とはいえ、近代戦記もの(19世紀末から20世紀前半が舞台)もいつか書きたいですね。
尉官や佐官など、階級が明確に分かれているから、誰がどのくらい偉いのか一目で理解できるのが好きなんですよね。
――そんな訳で。
最後まで読んで下さった読者の方には、改めて感謝申し上げます<(_ _)>
またご縁があれば、物語と通して再会できることを月に祈って――――ノシ
【おまけのおまけ】
最後のAIイラストです。
↓ ↓ ↓