知る人ぞ知る噂のバー……カクヨム二丁目の路地裏で、とっても優しいが時としてとっても厳しいママンが店を切り盛りするオネェパブ【ダンディ】
「なぁ、水城はオネェパブとか行ってことある?」
「ないですねー。普通に可愛い女の子がいるお店の方がいいんで。だからと言ってガールズバーとかそういうのじゃないっすよ? 普通にスポーツ観戦できるバーとかあるんで、そっちに行ったりとかしてますよ?」
「あ、意外と普通で安心したよ」
「だってエキサイトした女子ってガードが緩くなるんっすよ? 普通よりも抱きつきやすいし、何よりも持ち帰りもしやすいし。趣味が合うっていいんですかね?」
「………お前に普通を求めた僕がバカだったよ。あ、ママ。今日もお邪魔します」
【 移動中 】
「へぇー、ここがオネェパブ。普通に雰囲気のいいバーじゃないですか。もしかして永谷先輩、俺のことを口説こうとしてんすかー? 俺、ノンケっすよ?」
「僕も興味ないよ。それにしても今日は悲惨だったな……」
「先輩、よく対談に出ましたねー。普通に寝込んでると思ったんですけど?」
「………この小説の人物、普通に暴露する人間ばかりだから、出れる人が少ないんだよ」
「ふぅーん。それにしてもあの守岡って人、普通にやばいっすね! まるで風俗のスカウトマンみたいな? それこそ裏筋の人間って言うかヤ」
「水城、それ以上は言うな……頼むから言わないでくれ」
「(むぐむぐむぐー……)えー、そういうのを話すところじゃないんすか? んじゃ、永谷先輩の奥さん! イコちゃーん、めっちゃ俺好みー! 16年前に戻りたいっすね!」
「………うん、まさかイコさんがあんな子だったなんて……知らなかった」
「あ………っ! (ヤベェ、この人自分の奥さんのことなのに何も知らなかったのか。悲惨だなーもう)先輩、落ち込まないでください。ママー、この店で一番強い酒をロックでー……。先輩、こんな時は意識失うまで飲むのが一番っす」
「………いや、そんな酒を飲んだら意識失うだけでは済まないだろう? ったく、本当に油断ならないな、水城は……」
「あざーっす! あ、今日は先輩の家に泊まれるようにお泊りセットを持ってきましたので、よろしくお願いしまーす!」
「は?そんなの聞いてないんだけど? 無理だよ、うちにはシウがいるんだから!」
「だからっすよ! だって先輩の家、二人きりなんすよね? ダメダメダメダメ、そんなの危険な匂いしかしないです! 倫理的レッドカード、なので俺が出撃します!」
「お前が危ないから、水城! 大丈夫、僕はちゃんと18歳にまるまで手を出さないって決めてるから」
「え、出さないんですか?」
「出さないよ、当たり前だろう?」
「———え、先輩ってちゃんと付いてます? ちょっと触りますよ?」
「やめろ、触るな……! おい、本当に触るな!」
「なーんだ、ついてるじゃないっすかー。えー、それってシウちゃんから言い出したことっすか? きっと先輩のことだから「シウが成人するまではエッチはしないから」とか澄ました顔で言ったんじゃないですか?」
「うっ……それはそうだけど……」
「———先輩! それは優しさじゃないっす! そんなんだから奥さんに浮気されるんですよ⁉︎」
「!!!!!?(な、なんだ急に⁉︎)」
「そもそも何で女の子に穴が開いてると思うんですか?」
「(急に下ネタ?)そ、それは……子供を産むため?」
「違います! 男に突っ込んでもらうため! 女の子は常に男のチ◯ポを待っているんです!」
「やめろ、水城! 他のお客様がひいている! 座れ、座れ! ちょっと、ママ! 拍手してないで止めてって!」
「先輩の下半身についているそれはお飾りですか⁉︎」
「飾りじゃないけど、水城! お前が言ってることは普通のことで、全然深くないから! 威張っていうことじゃない!」
「先輩がそんなチンタラチンタラしていたら……他の男に寝取られるっすよ? それこそタイトル回収! 今から俺が寝取ってきます!」
「やめろ、水城! お前がいうと冗談ですまない!」
・・・・・・・★
修羅場続きなので少しは癒されたかな?
いや、水城さん。本当にそういうタイトル回収いらないから、ヤメてください(土下座)
ってことで、また!
本編で会いましょう!オネェパブ【】