折角ですので、パラパラと読ませて頂きました。
欲というよりも性。性なのですが……。
正直に申させて頂くと、性に重さを感じず、そしてテーマとなっているモラル面でも、ちょーっと弱いかな……と。もっと主人公に考えさせ、悩ませてみては如何かと。機械的な描写ばかりで、人間臭さがあまりありませんでした。
最終的なオチは中編になるのでしょうから、あのオチは確かに秀逸。先生の糞さ加減が良く出ていると思います。
それと、ヒロインの女の子が、訳解りません。これはハッキリいいます。本当に訳がわかりません。
どうしてそこまで先生に入れ込む? 結婚するまでのイザコザは?
不安や葛藤や優越感は? 彼女は何を求めていた? 何を手にした? 何を欲していた? 先生を独り占めにしたかったんじゃなかったのか? 先生の「ごめん」に対しての意味が分からないとしても、感情は湧いただろ? 喪失感や絶望感は? 何もないの? 何もないのに、男を手駒に取る術を持っていたの? 訳がわからん。何がしたい。
いくら純文学といえど、謎の人物過ぎます。想像しようにも、常軌を逸しすぎていて、想像できません。
とまぁ、酷評をしてしまいましたが……。
もっとヒロインの描写を掘り下げて頂ければ、納得の出来る形になると思います。
異常な人の異常な部分を紐解いていただければなと、僭越ながら思いました。