• 現代ドラマ

三人のキャラクター造形について

お久しぶりです。ながさきです!
タイトルの通り、今回は『私たちに明日はない』(わたしたちにあすはない)に登場する人物たちのことについて軽く書いていきたいと思います!

今作に登場するキャラクター(北条陽葵は除く)は全てわたし自身の感情を元に創作されたものになります。つまりどのキャラクターもわたしの分身といっても差し支えないでしょう。

東間凛(あずま りん)について
読んでいて思うのは、とにかく自己がない人間です。彼女は自己を嫌うことでは今作では一等賞ですが、それ以外に読んでいて思うことはありません。
彼女には自分がないのです。そして自分がないことを知っているし、それを嫌います。他者に評価によってようやく少し励まされるのです。

他者からの評価で一喜一憂し、流されやすい…そんなキャラクターです。まぁ彼女の年頃で自分を持っている人の方が、珍しいような気もしますがね。

西澤凪紗(にしざわ なぎさ)について
彼女も自己がない人間です。しかし彼女の場合は自分を傷つけるようなものではなく、自己心酔のようなものでそれを和らげます。東間凛が他者からの評価や、他者への依存、支配で自己を保つのに対して、西澤はその人物に対しての献身によって自己を保ちます。つまり東間とは真逆で、自己を差し出すことでようやく認められるのです。

西澤の方がよほど重度だと思います。もちろん危険度は東間の方がありますが、西澤は自分のために生きているのではなくて、家族ですらない他人のために生きています。これは自己を保つためにとしてはかなり不充分でなにかの拍子で簡単に崩れてしまうでしょう。

北条聡(ほうじょう さとし)について
北条については、今の所物語を成立させるための道具でしかない書き方をされていますが、彼にも色々あるのでしょう。

北条は愛人に自分の好みを強要させます。東間に対しても化粧や体型、服装なども全て自分好みに変えさせました。東間は自己がない人間なのでそれを平気で受け入れ、尚且つこれまでの自分も決して好きではない東間にとって北条の好み…というのはむしろ誰かの評価基準を高く満たせるようなことで、むしろ嬉しかったのかもしれません。
北条が東間がそういう女ということは、きっと北条陽葵から聞いていたのでしょうが、それにしても悪い男です。北条聡。

さてここまで書いてきましたが、三話以降の展開についても…。

前半の三話では、前置き、及び二人のそれまでについて書いてきましたが、後半の三話では北条についてさらに踏み込んだ内容、そして彼女たちが最終的にどういう道を辿るのかというお話にする予定です。あっ心中で終わるとかそういうことにはしませんよ。西澤が北条に会うということもないです。

後半のパートは
西澤
東間
西澤
の順で視点が切り変わりますので、多分西澤から見た東間が多くなってしまうでしょうが…東間の狂気もきちんと書き上げたいですね。

では次のお話もお楽しみに!ながさきでした!




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