〈ゾーン〉の底で、三人が出会った。
そして彼らの旅の舞台は、独立海上都市〈ラーマ〉へと移る。
第1章の入口まで読み進めた読者に向けて、この三人を軽く紹介しておきます。
■ 武碧霞《ウー・ビーシャ》
中国から来た〈綴象者〉。フィリオン場に干渉して、対象の認識をずらすことが可能。
冷静で、皮肉屋。ネオをからかって「つい面白くてな」と悪びれない。ただし喋りすぎる癖があるらしく、時折相方から釘を刺されている。
中国の量子AI〈鉄硯〉のもとで動いており、本人は自分を「AIの手駒」と自嘲する。
ショートウェーブの黒髪。ティールのスリーブレス・ロングコートを着ている。
能力使用時、瞳の奥にシアンの光が灯る。
>「何秒前の私を見てたのかって、聞いているのさ」
■ アイス
ウーの相方。長身で、筋肉質。口数は少なく、必要なことしか喋らない。
ウーと同じく、フィリオンを操る綴象者。フィリオンを収束させ、武装する。能力使用時、左腕のガントレットがセージグリーンに光る。
サンドベージュのロングコートに腰布。胸元には翡翠のネックレスが静かに揺れる。
>「怪我をしたいなら、かかってこい」
■ 小刀禰嶺央《ことね・ねお》
高濃度フィリオンに満たされたゾーンの中心にいた青年。
量子AI研究者・小刀禰伊佐子の息子。母は三年前に亡くなっている。母が遺した量子AI〈ヴェルディ〉を「友達だった」と言い、自閉モードに入ったその筐体のそばに、ひとりで残っていた。
自分がなぜあの異常な空間で平気だったのか、彼自身にも分かっていない。
シンギュラリティの壁に挑み自閉の海へと渡った友に再開するため、ウー、アイスの二人と共にラーマへと行くことを決める。
>「……ヴェルディは僕の友達だ」
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彼ら三人の旅に、是非お付き合いください。