それは、ある日曜日。
「俺は今やつをほんのちょっぴりだが体験した
い……いや……体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
あ……ありのまま今日起こった事を話すぜ!
俺は昨日パチンコを打って勝ったと思ったらいつのまにか今日も同じ台を打って負けていた……
な……何を言ってるのかわからねーと思うが俺も何をされたのかわからなかった……頭がどうにかなりそうだった……
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ……
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……」
「それは、単に負けただけでは?」
銀髪の魔女は特別な反応すらせず、淡々と返す。現在10連中。魔法不使用、投資500円からの絶好調だ。
「うるせぇ! 昨日勝ったんだ、今日だって勝てるのが筋ってもんだろ!」
「筋も道理も、どこにもありませんが……」
現実とは無常である。
運よく勝てた次の日、勝った分以上を突っ込むことになるのだ。これはきっと、店側の陰謀……俺の顔に反応して当たらないようにしているに違いない。店の魔法だ。遠隔魔法的な。
「退き時を見誤ってはいけませんよ、大切なのは負けないことです」
ドヤ顔である。顔が良いだけに余計腹立つ。
しかしなぜ俺は異世界のパチンカスに語られているのだろう、とはあえて言わない。
「と、トータルでは勝ってるから……あ」
突如として現れた金色の保留。
きっとお店側のお詫びだろう。仕方ない、許してやるとするか。
そう思いながら、今日も今日とてパチンカスは狂い打つ。
◇ ◇ ◇
昨日は勝ちましたが、今日は惨敗です。
バ◯ージ君が頑張らないから……
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