なかいかなです。
ショートショートを描くことで、
言葉の一つ一つを
丁寧に扱う鍛錬になっているのを感じます。
言葉に読み上げたときの語感、リズム。
あっさりした内容に秘められた空気感。
言葉に描かれない背景や前提を
短い表現の中に入れ込むことで
醸し出される世界の在りようや
削っては足し、付け加えては隠し
読み返し微調整を繰り返すことで
文章の奥に秘められる秘密の世界。。。
こんなにも奇知にあふれ
密度も色合いも濃いのだなあと
独り結解に感じ入ってしまいます。
そうやって作業を続けていくと、
自分の言葉がいかに冗長で
たどたどしさの連続かを思い知らされ、
細いため息が出ます。
言葉という制限されたツールに
無限の可能性を感じつつも、
描き切れない吐息を残して、
未完成な物語として形作られていく。
そうやって切り取られた短編は、
連続する世界の、ほんの一部でしかない。
ただ、それだけ。
恐るべき数ある世界の情景が
海のように繋がりをもって存在していて、
そのほんの一部が私の元に打ち上げられ、
拾われ、言語化されているだけなのだと思い知ると、
口の奥で生唾がジュンとなるような感覚を覚えるのです。
そう、垣間見える日常と歪み。
ただ拾い、いつくしみ、言葉にして、
私は物語から覗き見ている。
なんとなく、そんなことを伝えたくなったのです。