こんばんは。
しばらくの間構想段階に留めていた小説がある程度まとまった形になってきたので、今月から順次公開しております。
本日(2025.9.27)時点で第7話(第一章完結)まで公開中です。
https://kakuyomu.jp/works/16818792440057833409
コンセプトを一言二言でいうと、「中観少女×唯識少女」
「不可解な学園の深部に迫る、近未来仏教系百合SF学園ミステリ」となるでしょうか。
「すべての事物は相互依存関係からなり、固定的な本質を持たない」とした中観派と、
「すべての事物は心の認識作用によって生み出される幻影である」とした唯識派。
インド哲学史上、正面から対立したこれら二派と親和性を持つ二人がバディを結成し、背中を預けて共闘できたら熱いのではないか……?
そうした思い付きから、元々好きな百合要素・SF要素を絡めて世界観を構想しています。
私は仏教文化や哲学思想に関心を持っていますが、それらの全てについて必ずしも肯定的に接触しているわけではありません。寧ろ数年前までは、「仏教=自己犠牲や"有難み"を一方的に擦り付ける話ばかりで何も面白くない」と思っていました。
しかし、解釈の相違からなる異説の林立や、論証に関わる資料に触れていくと、そうしたせめぎ合いの中に「世界とは何か」を賭けて議論を戦わせた人々の痕跡が残されていることを知り、部分的に興味を持つようになりました。
本作についても、説法でも布教でもなく、あくまで「人間同士が矛盾を背負い、ぶつかり合いながら生き抜く物語」として編んでいく所存です。現時点では「唯識×中観」にフォーカスしていますが、今後、他の学派と接点を持つキャラクターも徐々に登場してくる予定です。
ちなみに、「涅槃寂静」を理想とする仏教としては、厳密にいえば「言葉遊びを楽しむ」のも「俗世の楽しみを描いたエンタメに現を抜かす」のも好ましくない行為であるようです。
えっ……無茶な。それなら、拙作も「妄想を助長する悪」になってしまいますが……?
しかし、生活していくためには物語がなければ味気ないし、物語ってしまう。それを断罪するのは私の役割ではありません。寧ろ本来はここまでの制約があるからこそ「仏教徒です」と言い切れないのかもしれない。
したがって、これは教徒としての立場から執筆するものではありません。それぞれの思想の解釈も私の理解度と今後の学習次第です。悪しからず御笑納ください。当然ながら正確さは保証できず、あくまでも仮想世界の物語中に登場する要素にすぎません。
それでも少しでも楽しんでいただけるよう、かつ可能な限り学術的誠実性を損なわない構成となるよう努めていきます。仏教学要素・SF要素ともに重大な誤りや不整合を見つけた方はコメントから御指摘いただけるととても助かります。
どこまで齟齬なく進められるかは未定ですが、御興味を持たれましたら覗いてみてください。
では、ここまでお目通しいただきありがとうございました。
第二章以降も細々と執筆していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。