最近、ある贋作師の絵がどうのこうの・・・というお話が話題に。
思い出を踏みにじられるとか何とか・・・とか言ってる人を見ました。
馬鹿言ってんじゃないよ。
良いと思って買った絵なら、胸を張って下さい。
誰々が描いたってのは間違って展示してました。すみません。でもどうですか! 凄い贋作ですよ! この美しさはどうだ! 真作か贋作かなんてどうでも良いのです!
自分の審美眼に狂いがないってんなら、こういう事、言えませんか?
私は美術の世界の人間ではないですが、美術ってそうじゃないんですかね?
考古学の資料とかじゃないんですから、美しければ良いって懐の深さ、ないですか?
感動したのって、絵を見てですか? 作者の名を見てですか? これこれこういう謂れがあって・・・そんな所で感動してたんじゃないですか?
ああ。あなたの思い出(思い込み)が踏みにじられたんですか。
誰々の作にしちゃあ安いね! こんな思い出ですか。
ある美術館の館長のお言葉。
「真作だろうが贋作だろうが、この絵が美しい絵であることは変わりないね」
ある大学教授のお言葉。
「絵を観賞するとき、絵そのものよりも、絵にまつわる物語などに価値を求めて、より魅力的に思うことがある。芸術鑑賞を通して本当は何を求めているのかを自問することが大切だ」
最後に、その贋作師のお言葉。
「芸術における本物とは、画家の名で作られるものではない。誰がそれを描いたかはどうでもよい。美しいと思ったものを買うのではないのか? 贋作でも絵を見て感動したならそれで良くはないのか?」
全くその通り。
あなたの芸術鑑賞、美でなくて名前を求めてませんか。ふふふ。
これ、刀の世界にもよくあって、ヤフオクを覗けば贋作は腐る程あります。
鑑定書と登録書もセットで偽物だなんて、もう当たり前ですね。
しかし、中にはとんでもない贋作が稀にあります。
ヤフオクには、そんな贋作は、まあないと思いますが。
偽の銘を切ってあると、それは鑑定を通りません。
でも、これ凄くない? そういうのあります。
あなたが刀屋さんでないなら、鑑定や作者=価値ではないです。
でも、ヤフオクに上げてある画像だと、プロでも判断つかない物ばかりです。
きちんとした刀屋さんに足を運び、モニター越しではなく、自分の目で直に見る事を強くお勧めします。
あなたの目が本物なら、物凄い贋作が見つかるかもしれません。
重ねますが『かも』ですので、ゴミを掴まされても自己責任で。