ウィザードケインは、最初、短編として書きましたが、余りに、あっけなく終わりを迎える結末でしたので、後に長編へと書き変えたものです。
ウィザードは通常、男性の魔法使いを指しますが、ここでは、魔法の熟練者、魔法に長けた者の意味で名付けました。
私の中のファンタジーの主人公は、修練を重ねて強くなること、考える力があること、一か八かの戦いはしないことが前提です。強くなるために戦っては死んでしまう。考えない主人公は強くなれない。一か八かの戦いでは負ける。
そんな厳しい異世界に生きる主人公は当然、無双します。ですから、戦いのシーンはあっけなく終わってしまいます。
快活で負けながらも這い上がって行く主人公は万人受けします。主人公は死なないことになっているから、弱くても死にません。でも、弱い時に戦いに挑むのは、単に頭が弱いからです。頭が悪くて、明るくて、何度負けても挑む。そういうのもありかも知れませんが。