https://kakuyomu.jp/works/16817330657276499183
↑こちらの作品が完結いたしました。最後まで読んでくださった方、おられましたらありがとうございます。
オメガバースという設定を私が知ったのは、商業作品においてです(主にBL)。
自分なりに解釈した結果、階級というものが産まれつきの(第二の)性別により決まっている、そういう設定と考えました。
現実において在る階級というものは、社会において何の整合性も無く決めつけられた、人々の思い込みに過ぎないものですが、オメガバースによる階級は産まれつきの性別により決定されている、優劣が明確に正当に決定されている、そういうものであると。
そして同時に、オメガバース作品を読んでいて首を傾げる事が多かったのです。
例えば、αはなぜ常に都合良く特権階級の家にばかり産まれるのだろうか?
αとΩの交配ではαが誕生する事が多いという基本設定があるそうですが、でしたらαに捨てられたりしたΩの産んだ、αの私生児とかけっこう多いのでは。そういうαはどうしてるの?
どうしてΩは皆、従順な良い子ちゃんばかりなの?普通、グレない?
何でヤクザはαだらけが基本なの?αがなぜ裏社会の人間になる必要あるの?特権階級だよね?(ただこれはBLあるあるですが、どうもBL社会では暴力団は名家とかそういうのと同じ扱いになる。後継ぎは世襲が基本だったり…)
何でΩって皆、中性的な美形ばかりなの?ブスはどうしてんの?
そんな感じの疑問を抱いた事が、この作品を書くきっかけになりました。
書いているうちに「これオメガバース関係無いな」と思うようになり、結局のところオメガバースによる階級もまた、勝手な思い込みに過ぎないのだろうなと、そんな事を思った次第です。
αだって特権階級の家に産まれなければ、フェロモンに支配されるだけの面倒な人間に過ぎませんからね。
つまり、オメガバースにおける階級というのは産まれた実家の太さに縁るという、資本主義的なものでしかないんですよね。