こんにちは。
このところなんにも動きがないのがさみしいので、次作のあらすじを載っけておきます。
鋭意制作中です。
よろしくどうぞ。m(_ _)m
【タイトル】見よ、これが神の御業である ―救世教団 〈不羈の御手〉、神子による政変の記録―
【あらすじ】
夜明け前、もっとも闇が濃い時間。森に佇む『救世教団 不羈の御手(ふきのみて)』では、邪神ドロヴァルグ降臨の儀が執り行われていた。
祭壇に立つのは、赤い髪に赤い瞳、中性的な美貌を湛える、邪神の神子ルアドナートである。
朗々と祝詞が響くなか、祭壇へ少年が運ばれる。――邪神へ捧げる生贄だ。
力なく項垂れ、促されるままに歩む少年。その面がうっそりと上がったとき、白金の髪から覗く、青灰の瞳が煌めいた。
その瞬間、並べられた蝋燭がいっせいに燃え上がり、見えざる手に招かれるように、祭壇へとなびいた。起こるはずのない奇跡。
信者たちのざわめきのなか、ルアドナートは生贄の少年に束の間目を落とし――慣れた口上に、初めて本心を乗せて宣(のたま)った。
「見よ。これが神の御業である」
***
「おい、ナディム、見たか!? あの奇跡、あの瞳……!」
ルアドナートは、自室に戻るやいなや、神子の顔を脱ぎ捨てて、長年の世話係へ投げかけた。
——あの生贄のガキ、あいつは本物のドロヴァルグの神子だ。間違いない!
今夜の夜食も、手つかずのまま葬らせる。神子の代替わりを促す『お薬』入りだ。
このまま退場させられると思うなよ。
汚ぇ金で肥え太った教主のジジィ、俺を神子に仕立てて好きに操ってるつもりの司祭、自分で考える頭のねぇ信者ども。
あのガキを使って、みんなみんな、この俺が導いて(利用して)やるよ……!
勝負は三週間後に仕切りなおす邪神降臨の儀。
ルアドナートは、教団を乗っ取るべく動き出した。