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星を動かす少女

私の好きな詩集を紹介します。

散文詩集「年輪」より

クリスマスの劇で、他の子供達は三人の博士や牧羊者の群やマリヤなど、それぞれ人の眼につく役をふりあてられたが、一人の少女は誰も見ていない舞台の背後にかくれて星を動かす役にった。

「お母さん、私は今夜星を動かすの。見ていて頂戴ね」

 その夜、観客達はベツレヘムの星を動かしたものが誰であるか気づかなかったが、彼女の母だけは知っていた。

そこに少女のよろこびがあった。

目立たなくても、華やかでなくても、人には気づかれなくても、それぞれ大切な役割がある。そして、それは我々一人一人の人生も同じではないでしょうか。

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