どうも、間野です
レビューで注目いただいた「言葉」の使い方について
どこかで語ろうかなと思っていたのですが、せっかくの機会なので、ここで話題にしたいと思います
まず最初に、僕の作品に難しい言葉や慣用句を出す予定はあまりありません
奇を衒うとか、そういう意味とは少し異なりますが「敢えて出さないようにしている」「常用語を使うことが癖になっている」というのが正しいかもしれません
理由は二つありまして
一つは、僕の専攻が元々脚本だったこと
脚本って、他のスタッフさんや役者さんなど、様々な人に対してちゃんと意図が伝わるように動きや情景を描く必要があり
そうなると、敢えて奇を衒った表現や難解な慣用句は、逆にスタッフ間のコミュニケーションにおいて弊害となってしまうことがある
…と、教わってきたので、描く際には可能な限り常用語を使うことが癖になってしまっているのです
そしてもう一つは「主となるキャラクターが誰か」を考えていることです
例として今回のMISTEROを挙げると
主となるキャラクターは当然、主人公の「津山幸介」であり、地の文も、彼の視点や思考を主として展開されていきます
そしてここで大事なのは、幸介がどんな人間なのかということ
要するに、彼は普通に15歳の子供なんです
極端に文学や語学に明るい子ならまだしも、15歳の子供が例えば「金の草鞋で尋ねる」なんて言い出そうものなら、僕にとっては違和感の塊でしかありません
そもそも「金の草鞋で尋ねる」なんて、大人になった今でも日常会話や思考で使ったことがありませんし
しかしながら、敢えて難解な言葉を使う場合が無いとも言い切れません
例えば、主となるキャラクターがお年を召した人の場合
例えば、日常的にそういう言葉を使いたがるキャラクターの場合など
地の文や台詞の使い方を変えることでキャラクターの色を出す手法は、確かに有効だと思います
つまるところ、キャラクター次第なのです
MISTEROの登場人物は全般的に若いので、現段階ではそういう予定を組んでいませんが
今後の展開次第では、いろんな言葉が飛び出す可能性も確かにあるかもしれませんね
僕が言葉の使い方で意識しているのは、こんなところです
他の方の作品でも言葉の使い方や美学は十人十色なので
作品を読む際は、その辺りも注目して読んでみると
ちょっと小説を読む世界が広がるかもしれません