アサヒとレイは、似ているようでちょっと違います。
二人の共通点は、「できなければ、2回でも3回でも、200回でもやる」こと。
アサヒは基本的に〈石持ち〉なので、「できない」という感覚を深く理解していません。母の影響で「自分にはできない」と思い込んでいるけれど、他人の無力さや限界を本質的にはわかっていない部分があります。だからこそ、感情には敏感でも、時に相手の言われたくないことを無自覚に言ってしまうところも。
一方、レイはまわりの“やらない傲慢さ”も“やれない無力感”も、どちらもよく知っていて、だからこそ“あきらめる”という選択も知っています。人の気持ちがよくわかる分、自分の毒も他人の毒も、全部飲み込んでしまう。
アサヒは「人に救いを求められる」存在。
レイは「誰かをそっと支える」存在。
そんな二人の関係や心の揺れを、丁寧に描いていけたらと思っています。