こんにちは。真冬です。
先程新作を投稿しました。最近、端的に言うと失恋したのでどちらかというとバッドな終わり方が多いですね。
さてさて、天をあおぐのあとがきですが。
これ、実は実体験も入っていたりするのです。
導入部分のピアニストのコンサートの場面。これは私が幼稚園の頃に行ったときの記憶を呼び起こして書きました。
小3の時初めてコンクールに出たのも私の実体験です。結果? 聞かないでくださいよ。一度だけ銀賞をとったくらいです。
本文中『――あの日から私は何のために演奏しているのかわからなくなった』
あの日とはコンクールに出た後です。これはわかるでしょう。
これには私は一つのメッセージを込めました。
『あなたはなんでそれをしているの?』
です。わかりやすく言うなら。なんで勉強してるの? なんで仕事してるの? なんで演奏してるの? なんで絵を描いてるの? っていうことです。
今作の主人公は演奏に意味を見出だせなくなり、演奏自体が衰退していきました。
そして、『才能』を強く熱望するようになります。つまり、あの人は才能があるから。と自身の音ではなく他者の音。よく他人と比べるな、自分と比べろ。と言いますがそれを主人公はせず、ただ羨望するだけとなってしまいました。
そして主人公は恋をします。『天才』にです。ここらへんから主人公、狂っていきます。
ユートピアと書きました。これは理想郷という意味です。一度目のユートピアは天国。二度目は地獄。何を表しているのかというと、『天才』を手に入れたら幼い頃願った音が出せるのではないか、という希望。そしてそれは叶わないと嘆き、堕ちる絶望。それを表現しようとしました。
完全に堕ちました。彼女を殺してしまいましたね。ここは結構わかりやすかったと思います。『すやすやと私の腕で眠る彼女は警戒感のないだらしない顔をしていた。 陶磁器の如く蒼白な肌は私の脈を感じるだけの停滞した世界。』ここで彼女が死んでいることを示唆したつもりです。
結局主人公は自分の才能を見つけることができませんでした。才能は手に入れるものではなく見つけるもの。それに気づけなかった主人公。とうとう絶望して死んでしまいましたね。文中『ちょっと待ってて』という言葉は彼女のいる死後の世界で待ってて、ということです。
『私が這って、追い縋って、嘲笑って作り上げた虚無に胡座をかく。
脳髄までに染み付いてしまった妄想は錆びついた鎖のように私を虚無と雁字搦めにする』
これは主人公が今に至るまでの軌跡ですね。這ってはまだ努力していた時。追い縋っては才能に固執したとき。そして嘲笑っては何もない自分に絶望したとき。虚無は主人公です。
『脳髄までに染み付いたしまった妄想』幼い頃の夢ですね。冒頭のあれです。
で天を仰ぎます。『天を仰ぐ』という言葉はよく嘆きや絶望のシーンで使われます。
主人公は無味無臭の爛れた人生に絶望して、自死をしました。
はいっ! これが私の頭の中です。こんな感じで『天をあおぐ』を執筆しました。
いかがでしたか? 分かりづらかったらコメント欄で教えてください!
私はこういう解釈だったよ! とかここ違うんじゃねぇの? とか待っています!
最後に先程投稿した新作載せておきます! ぜひ読んでください!
https://kakuyomu.jp/works/16817330661641153865