サポーター限定公開の番外編『ミオと一緒にお勉強! 雑学あれこれ』サンプルです

 寿司の源流と言える「なれずし」の調理過程では、塩漬けのネタと米を発酵させて漬け込むのだが、乳酸菌がとにかく酸っぱい。かような酸味が「寿司」の語源となり、当初は「酸し」と呼ばれていたようだ。

 要するに、奈良時代に確立したなれずしは、長くて数ヶ月ほど漬け込んだものを柿の葉に包んで運び、そして食したわけだ。語源の通り、ただ酸っぱいだけでは食用にならないが、漬け込む間に魚が持つ旨味も引き出されるので、その旨味を味わうための魚料理だったのかも知れない。

 その仲間である「鮒寿司」の方はとにかく臭いが……いや、決してこき下ろす意図はないし、あれが好きだという人にも申し訳ないので、「人それぞれ好みは異なる」というのが落とし所だろう。

「俺たちが今食べている、この握り寿司が庶民にも流通し始めたのは、江戸時代の初期だと言われているな。なれずしに取って代わったというか、いわゆるファーストフード的な食べ方で人気を博したらしい」

「んんん? ふぁーすとふーどって何だか聞いたことあるー。ハンバーガーとかのことでしょ」

「そう。ハンバーガーもそうだし、ピザも一種のファーストフードだな。ただ寿司の場合は、客の往来が多いところに屋台を引っ張ってきて、仕入れたネタを握って客に食わせていたそうだよ」

「でも、それって大丈夫なの? お腹壊したりしない?」

 これは重要な課題だ。いかにファーストフードだとはいえ、ネタには新鮮な魚介類を用いなければならない。握り寿司の性質上、江戸時代にネタの鮮度を維持するのは難しかったのでは? という疑問を抱くのも至極当然だろう。





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