# 『寄生虫と行く現代ダンジョン』 公開設定資料
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回、ギフトへのお礼として、作中で語りきれていない設定の一部を特別に公開します。
※本作の今後の展開に関わる伏線・未確定要素は含みません。あくまで「もう少し詳しく知りたい」方向けの補足資料です。
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## 一、体内の寄生体について
### 由来
暗渠ダンジョン深層、忘れられた祭壇に安置されていた黒いオニキス状の物体。その中に、白い糸状・線虫状の「なにか」が眠っていました。戸張が負傷し、流れた血が殻に触れたことで休眠が解け、傷口――正確には目の奥――から体内へ侵入します。
以来、戸張の身体と神経系にほぼ完全に融和した状態で存在し続けています。
### 性質
- 自我は当初ほとんど持たず、宿主の神経・脳の働きを通じて少しずつ学習し、自分というものを形作ってきました。
- 明確な「声」は持ちません。頭の中に人格的な会話が響くようなことはなく、疼き・向き・満足や警戒に近い感覚として戸張へ伝わります。作中で何度か描かれている「返事はない」という描写は、演出ではなく設定そのものです。
- 宿主の神経系に依存しているため、無理に引き剝がすことは大きな危険を伴うと考えられています(戸張自身、まだ試したことがありません)。
### できること(作中で明らかになっている範囲)
- 止血・傷の治癒促進、痛覚の鈍化
- 身体操作・投擲・反応速度の補助
- 嗅覚など感覚の拡張(これは後天的に得た力です)
- 白い糸状の一部を体外へ伸ばすこと
- 倒れた敵性生物・瀕死の個体を取り込み、そこから新たな力を得ること
- 一部を体外へ残し、別の場所で独自に活動させること、関係者間では(WS)として共通認識があります
### 白い装甲(仮称・未確定)
リッチとの戦いの終盤、戸張は寄生体の力を使い、身体の一部を覆う白い生体装甲のようなものを発現させました。左肩や左顔面の一部、脇腹から胸、前腕や拳、右脚など、身体の一部分だけを覆う不完全な形で、全身を覆うには至っていません。
戸張本人やごく一部の関係者の間では「外殻展開」「白殻化」といった呼び方が使われることもありますが、まだ正式な名称として定着したわけではなく、作中でも扱いが定まっていません。今後、この力がどう育っていくのかは、続きをお楽しみに。
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## 二、モンスター図鑑(公開版)
### ■ ゴブリン系(暗渠・浅部)
人型の敵性生物。刃物やこん棒を持ち、奥へ進むほど二体一組での連携や、声で仲間を呼ぶ個体も現れます。赤黒い布を巻いた個体は、どこか儀式めいた雰囲気をまとっています。
### ■ レッドキャップ(暗渠・ボス格)
赤錆びた山刀を得物とする特殊個体。非常に素早く、初期の戸張を何度も追い詰めた強敵です。倒した後に遺した山刀は、今も戸張の手元にあります。
### ■ 水棲三種(水門ダンジョン・第二層奥部)
- **カエル型**:全長二メートル級。分厚く湿った皮膚を持ち、並みの銃弾では止まりません。
- **山椒魚型**:三メートル近い巨体で通路を塞ぐように這い進みます。動きは遅いものの、その分厚みがあります。
- **イモリ型**:濡れた壁と同化するように張り付いて移動する、隠密性の高い個体です。
この三種との遭遇は、多くの調査員に「銃さえあれば何とかなる」という認識を改めさせるきっかけになりました。
### ■ 暗渠・下層の植物/菌類系
歩くキノコ、噛みつく蕾状の花、足を絡め取る根、そして二メートル級まで育った大型キノコ。いずれも灰色や黒ずんだ色合いで統一されており、静かに、しかし確実に縄張りを広げています。
### ■ 暗渠三層・乾いた人型
乾いた皮を骨に貼りつけたような姿の敵性生物。痛みも恐怖も感じていないかのように動き続け、生半可な攻撃では止まりません。膝を砕き、首の付け根を断つ――そこまでしてようやく動きを止めます。
### ■ 暗渠三層・真のボス「リッチ」
石の椅子に潜んでいた、紫の炎を操る痩身の人型。杖術と雷・水・火の三系統の力を同時に操る、規格外の強敵でした。この一戦を経て、戸張の身体能力と扱える力は大きく変化しています。
余談ですが、この個体は作中で「リッチ」と呼ばれる存在です。骨や杖、儀式めいた立ち姿からもそれらしさを感じ取っていた方もいるかもしれません。
### ■ 暗渠四層・地下集落の住人たち
洞窟を加工した集落に暮らす、灰色の肌をした小柄な種族。粗い陶器の仮面をつけ、槍や小盾で武装しています。単なる無感情な敵ではなく、仲間をかばい、不利になれば退くなど、生き物らしい反応を見せます。彼らが最奥で祀っていた大蛇型の存在についても、今後語られる機会があるかもしれません。
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