Web小説というのは、どうしても展開の早さを重視する方向にあるのは重々承知しているのですが、作品の良いところを見せたいという願望はどうしても描写が細かくなってしまうんですよね。
私などは特にそれが顕著で、なまじ長期連載の作品を好んで見る性質のためか、『聖黒の魔王』・『異世界最強モンスター博士ちゃん』両方とも作品で掲げているテーマと向かう終着点を大切にしていきながら長く楽しめるようにとなってしまいがちです。
しかし、だからこそ簡素化出来る部分があったのではないか? と思う部分も非常に多いのですよね。
書籍化を考えるのであれば自分の力の半分で書くのがベストですし、私としても『モンスター博士ちゃん』の方はともかく、『聖黒の魔王』の方はあれでセーブして書いているつもりです。
展開の早さを重視すれば、物語は圧縮され、一歩間違えれば薄くなっていく。
逆に重厚な物語を作ろうとすれば、展開はゆっくりと進み、徐々に盛り上がっていくでしょう。が、そこまで付いてこれる人が何人いるのかどうか……。
私にとっては難しい話で、自分に持っていない部分で作られた物語を見ますと、非常に参考になり、またとてもうらやましく思えますね。