北園です。各話ごとに出てくる用語をまとめてみました。今回は第一章。
作中に出てくる専門用語を網羅してる……はずなので、世界観の補強だったり久しぶりに読んで「アレこれどういう意味だっけ……」ってなった時の助けになれば幸いです。
また、各話に登場した怪獣のスペックなどもまとめています。こういうのがいい。
まとめて思ったんですけどこの小説読むのにカロリー必要すぎるだろ。設定がある程度共通してる異世界ファンタジーがいかにフォーマットとして優秀か思い知らされる。
こういう細かい単語とか読書カロリーすごいはずなのになぜかスルスル読み進められる小説、いわば創作界隈のカツ丼を目指してるのでどうかこんな小説を好きでいて欲しいです。では、どうぞ……。
《第一章》
プロローグ
【怪獣】
突然変異の巨大生物や未確認生命体など通常の動物とは異なる未知の生物の総称。
数万トンの体重やビル並みの身長など地球の物理法則を超越した存在であり、放置すると甚大な被害を生むことから専門家による対策が講じられている。
【怪獣災害】
読んで字の如く、怪獣によってもたらされる災害のこと。自然災害とは別の独立した災害としてカテゴライズされており、怪獣災害専門の対策組織(後述)や怪獣災害向けの保険制度などが存在している。
第一話
【蜂名市】
東京郊外の多摩地域南部に位置する都市。隣接都市は多摩市、神奈川県相模原市など。
ちなみに八王子市がモチーフ。
なぜか蜂名市周辺だけ異常な頻度で怪獣災害が発生している。
第二話
【防衛隊】
日本全国に配備されている怪獣災害専門の対策組織。隊員をはじめとして地方公務員である専任職員が常勤し、怪獣災害の予防や救助、怪獣分析や殲滅まで幅広い活動を行う。
【減災庁】
発災のたびに甚大な被害を生む怪獣災害に対抗するため、2016年に設立された怪獣災害専門の省庁。長官は秋山悠臣。
主な活動内容は防衛隊の組織運営や各自治体との連携による防災設備の充足、企業やNPOと共同での怪獣研究や対怪獣装備の開発など多岐にわたる。
英語表記はDisaster Mitigation Agency。
【怪獣の卵】
蜂名市の上空に突如発生した未確認飛行物体。内部から怪獣のものと思われる熱源反応が感知されたことから「怪獣の卵」というレジストコード(識別名称)で呼ばれる。
捕獲を命じられた第九方面防衛隊員・志条亜夜の追跡を振り切り逆に彼女をビルの上から転落させるなど、知性と気性の荒さを両立している奇妙な存在。
第三話
【適性者】
怪獣と心を通わせることができる特別な人間の総称。今回であれば意思を持ち亜夜を拒絶している怪獣の卵が灯里にだけ接触を許したことから「適性者」とみなしている。
【英須】
えいす。蜂名市の西に位置する街。志条亜夜の自宅があった場所で、リジネラ災害の被災地の中心部。
第四話
【瀬文町】
せぶんちょう。蜂名市の東に位置する町。蜂名駅の所在地でそれなりに栄えている。北関東ローカルコンビニエンスストア「ギンガマート」やサウナ設備を完備した銭湯「ふうらい房」など地元民に愛されているお店が多い。
【再生怪獣リジネラ(再生個体)】
身長約2メートル、体重200キロの小型怪獣。再生怪獣リジネラの皮膚片からプラナリアのように再生した個体で、その特徴から切断や断裂に対して強い耐性を持つ。また、エリマキトカゲのように二足歩行での高速移動が可能。
肉食で人を襲うことがある。
【第九方面防衛隊】
志条亜夜が所属している。防衛隊東京支部の中でも多摩地域全域を担当する防衛隊のこと。隊長は結城耕作、副隊長を霧島獅瞳が担当。
第五話
【リジネラ災害】
2016年に発生した再生怪獣リジネラがもたらした怪獣災害。当時は怪獣災害自体の発生件数が少なく警戒度合いが低かったことから、現在では中型〜準大型とされる30メートル級の個体にも関わらず蜂名市周辺に甚大な被害をもたらした。このことから怪獣災害の恐怖が世間一般に大きな傷跡として残り、減災庁及び防衛隊発足のきっかけにもなっている。
災害の中心地だった英須に住んでいた志条亜夜は被災して家族四名を一度に亡くし、久神灯里の父で警察官の明彦は救助活動に当たったが土砂に生き埋めにされて殉職している。
発災当時、蜂名市上空にて「青い流れ星」が確認されているものの、因果関係は不明。
【怪獣電灯】
「怪獣の卵」が変異した懐中電灯のような物体。全長20センチ、重さは250グラムほどの一般的な中型サイズの懐中電灯にそっくりだが、中に眠る怪獣の力によって物理法則を凌駕した破壊力を持つ。
ヘッド部分の付け根にトリガーが備えられている。
【たまごスティック】
怪獣電灯に対して灯里が付けた名前。「せめてステッキにしろよ」と亜夜から猛反発され、いまだにいじられている。
第六話
【特機装】
特化機動装備。減災庁が国立研究開発法人「怪獣研究所」をはじめとした複数の企業や団体とともに開発した対怪獣に特化した装備の総称。
多くは地球に現れた怪獣の生態や機能をモデルにしており、威力もまた怪獣そのもの。危険性から防衛隊員にしか所持が許されていない。
【機甲振動刀】
特機装の一種。地底怪獣モルグスの振動する爪をモチーフにして開発された高周波ブレード。チタンカーボン製の刀身に電磁パルスを流し超振動させることで切断力と分子結合力を高め、破壊力と耐久性を両立させた防衛隊の基本装備。
怪獣との戦闘に利用されるが、基本的な使い方は災害時の瓦礫や障害物の撤去である。
【リアクター】
ネウロンリアクターと呼ばれる特機装の一種。専用のスーツに取り付けて使う。スーツと同期することでパワーアシスト機能が解放され、人体に高い運動能力や物理耐久力を与える。
安全装置が備わっており、リアクターの出力向上などで一定の負荷が掛かると自動で元の数値に最適化される。安全装置のロックを外した場合に命の保障はない。
【光芒怪獣ライツ】
身長50メートル、体重25,000トンの巨大怪獣。変身者は久神灯里。
宇宙から飛来した「怪獣の卵」が地球人の少女と一体化し、本来の力の一部を取り戻したことで変身した形態。
ハイポゼロ(色素が薄く模様がない)のフトアゴヒゲトカゲを二足歩行にして巨大化させたような姿で、がっしりとした三角形の胴体とそれを支える太くて長い尻尾が特徴。いわゆるゴジラやゴモラ型のオーソドックスな恐竜フォルム。
光子エネルギーと呼ばれる未知の物質を操る能力を持ち、作中ではその力で灯里や亜夜をリジネラから守るシールドのようなものを展開していた。
「光芒」は雲の切れ間から伸びる陽の光、あるいは空を駆ける彗星や隕石の軌跡を指す言葉。
【再生怪獣リジネラ】
身長46メートル、体重22,000トンの巨大怪獣。
プラナリアが突然変異した姿と言われており、切断面から即座に復元する脅威的な再生力の持ち主。オオサンショウウオのようなのっぺりとした姿で二足歩行し、噛みつき攻撃が得意。
淡水域に生息し魚や昆虫を主食とするが、エサがなくなると陸に上がって人や家畜を襲う。
第七話
【レンブラント光線】
光子エネルギーを全身から収束して敵を撃ち抜く光芒怪獣ライツの必殺光線。名付け親は怪獣学者の梶川岳。
荷電粒子砲に近い原理で放たれ、命中するとその場で大爆発を起こして敵を殲滅する。破壊力はライツの持つ技の中で最大だが同時に消費するエネルギー量も凄まじく、灯里の身体に掛かる負担を考慮すると一度の変身で原則一回しか撃つことができない。
ライツの技の全てはレンブラント光線の応用であり、灯里とライツはいかにエネルギーのコストを抑えられるか考えながら日々新しい技を考案している。楽しそう。
第八話
【防衛隊改革】
減災庁長官に秋山悠臣が就任し、実質的に防衛隊のトップが入れ替わったことで推し進められた防衛隊の組織体制の抜本的改革。
防衛隊が抱える現状の問題が初動対応の遅れにあると考え、怪獣災害に至る前の「怪獣事案」の調査を担う初動部隊・機動防衛隊を新たに発足させた。
【黄金の七十二時間】
災害時における人命救助のタイムリミットを表す概念。災害発生から七十二時間を過ぎるとまるでそこが境目のように生存率が大幅に下がることから、人命救助のゴールデンタイムとして救助隊は特に意識しなければならないとされる。
震災や津波の際に適用されるが、怪獣災害の場合はここからさらに大幅に時間を減らして「十二時間(ハーフデイ)」が黄金とされる。これは過去の統計や怪獣が生きている限り災害が終わらないという怪獣災害の特徴から提唱されている。
【機動防衛隊】
詳しくは次回。
◇◇◇◇
以上!!! なげえな!!?
マジで長くなったのでメモみたいな感覚で適当に読んじゃってください。『ナイトライツ』の世界観が好きな人に刺さってたら嬉しいです。