いつも読んでいただきありがとうございます。きぬもめんです。
最近読み始めた悪役令嬢ものの「悪役令嬢の中の人」が面白くて、すげーとなっている日々です。いやマジで面白い。内容はよくある悪役令嬢ものの、陥れられて婚約を破棄されて僻地に飛ばされ、の流れなんですが、そこからの復讐の流れがマジで容赦なくてそれがいい。
主人公の悪役令嬢は美人ですごく頭が良く、教養があり、なんなら魔力も強いというとんでもハイスペック令嬢。なので僻地もガンガン復興していくし、ダンジョンで強くなりまくるし、なんなら自分の籍を抜いて実質見捨てた家族に対し、家族が売り出す商品の上位互換を作って追い詰める余裕まであります。ついでに自分を見捨てた元婚約者の内政も、それより良い案を出して潰すことでとことん妨害を忘れない徹底ぶり。
復讐するといっても、単純な暴力や吊し上げでないのがこの悪役令嬢の良いところなんですよ。傍から見たらあくまで貴族として良いことをしているだけっていう。民は幸せになって令嬢の好感度も上がる!WINWINだね!
この悪役令嬢、訳があって本来はかなり計算高く冷静で淡々、自分を貶めた相手が落ちぶれていくのにちょっと愉悦を感じちゃう性格をしているのを隠し、穏やかで慈悲深い性格のようにふるまっているのですが、それがまた面白い。
いわゆる勘違いされ系というやつで、悪役令嬢はあくまで計算的に追い詰めているのに、周囲はそう思わないわけです。もちろん気づかせない令嬢の手腕もあるんですけど「貴族として、人としてなんて素晴らしい人だ!」となって、令嬢の性格のよさに視線がいくし、信じて疑わないから追い詰めているというのに目がいかない。むしろ相手は令嬢を迫害したのだからもっとやれ、くらいに思ってる。
復讐ものだと受けた被害に対し復讐がささやかすぎる、またはその逆というバランス問題が起こりますが、それも丁度良い感じでした。令嬢の婚約破棄されるまでを見ていたら、こんなことされたらこのぐらいやり返してもいいよね、っていう気分になります。
あと悪役令嬢が淡々冷静なので読んでいて安心感がすごい。次はどんなことをしてやり返すのだろう、とワクワクして読めました。
そんな感じで悪役令嬢ものおもしれーとなっている最近です。正直読まず嫌いをしていたジャンルでしたが、もっと早く読んでたら良かったかも……。