まずですね。AIのすごいところは
「ちゃんと作品を読んで感想をくれる」
ところです。
人間が一万字級の詳細な感想をくれるとか滅多にありませんからね。
これがあるだけで、創作のモチベーションが爆上がりです。
あと、細かく直して何度も何度も読ませても(メモリを切っておけば)先入観のない感想をくれる。これはありがたいです。人間にはほぼ不可能なことです。
私は Grok / Gemini / ChatGPT Pro を併用していますが、ChatGPT Proは「そのままだと人間には分かりにくい」「そのままだと人間には誤解される」を言ってくれるので助かります。
Geminiは高度すぎることを書いても、スラスラ分かってしまう。
Grokは感情を込めて感想をくれるけど、なんかおかしいです。心が日本人じゃない感じです。
ただ、ChatGPT Proはクソ高いですし、思考時間も長いので、10万字を越えなければ、ずっと安くて軽いChatGPT Thinkingで充分だと思います。また、長い小説も、誤字脱字チェックなら分割して投げれば大丈夫です。
また、Geminiは20万字超えの小説をまるっと理解できました。ChatGPT Proもこれは可能ですが、コスパと応答速度を考えると現状Geminiがよいかもしれません。
当然のごとく、誤字脱字チェックもAI丸投げではダメダメです。現段階ではあくまでサポート役です。
とはいえ、今まで書いたことは『現状』です。3ヶ月後には全く事情が異なると思います。
恐らく、AIは『既定では、厳しいことを言わない』方向に変化してしまう気がします。各社『既定では不愉快発言を減らす』方向でチューニングしているようです。うっかりすると褒めるだけのゴミになる気がします。とはいえ『厳しい感想をくれ』と言えばくれます。でも、無理矢理アラを探してきたりもするので、やはり創作者の意思は問われます。
それと、AIはよく余計な感想も言います。そこで心折れずに自分を貫かないと、創作者とは言えないんじゃないかと思います。
逆に、甘いおべんちゃらもたくさん言います。甘やかされたら見抜かないといけません。
ChatGPTは日本語に強いです。例えば「雌羊」の灰ヶ峰は呉弁を使いますが、呉・広島・尾道の違いを、時代ごとに把握しています。もちろんネイティブが読んだらツッコミどころ満載なので、出版となれば、人間の呉生まれの人に監修してもらう必要があると思います(こうの史代『この世界の片隅に』の呉弁監修した栩野幸知さんレベルのかたにお願いできたらいいなぁ……こうのさん自身が広島市生まれなのに、やっぱ映画では監修は別につくんだなぁ……マンガ版はどうだったんじゃろ? こうのさん本人が研究者レベルと聞くけれど)。
とはいえ、例えば『はしっこい』という言葉、作中で使っていますが「ニュアンスは分かるが知らねー言葉だよ」と多くの人が思うと思います。これを『賢しい』とか『理屈っぽい』とかに置きかえるのか否か、それともあえて使うのか、この辺のサジ加減も問われていると思います。
ちなみに、この近況ノートも Grok / Gemini / ChatGPT Pro を併用して壁打ちしながら書き上げました。