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普段と毛色の違う話

 連載作品で、普段と毛色の違う話をやると高評価をいただける場合があります。基本シリアスでたまにギャグ回をやったり。その逆ももちろんあります。不良が猫に餌をやってるところを見るとすごく良い奴に見える、みたいな現象ですね。進撃の巨人もたまにギャグを入れてきますが、それが妙に面白かったりします。

 拙作ダメAIでは5・6話がそれにあたる話で、ほとんどギャグがない回なのですが、今のところ一番評価をいただいたのがこの回でした。ただ、だからと言って路線変更した方が面白くなるのかというとそんなことはなく、あくまで普段とのギャップで新鮮味を出しただけの短期ブーストなので、やはり普段の路線をちゃんとやってこそのギャップ回なのではないかな、と思います。

 ダメAIは5・6話公開時にSFの週間ランキング82位に入ったのですが、7話公開時には案の定圏外作品に逆戻りしました。まあ地力はそんなもんだよなと思いつつも、7話の内容自体は気に入っています。

 あと、ちょっと自分に発破をかけようと思って、今書いてる話の次回予告的なものをやってみようと思います。プロ野球が開幕したので、ただでさえ遅い更新がさらに遅れたりしてもアレなんで、せめて今の更新頻度は維持したいという思いですね。8話の冒頭部分だけ紹介します。





「ベン子! 話がある!」
「何事ですか、マスター。私は甲子園を見るのに忙しいのですが」

 部屋に入るなり呼びつけたシズカに対し、ベン子は不機嫌そうな返事で応じた。テレビ画面の中では、ちょうどベン子が応援していた高校が延長戦の末にサヨナラ負けを喫したところで、整列して悔しそうにうなだれている球児達が映し出されている。ベン子はその光景を、不具合が直らずに何回も再起動を繰り返したPCのモニター画面を見るような、憔悴仕切った表情で眺めていた。しかしもちろん、そんなことはシズカにとってはどうでもいい。

「クマダの娘さんが、熱を出したらしい」
「熱? 冷却ファンでも壊れましたか」
「そんなものが人間に付いているわけがないだろ。病気だよ、病気。感染症だ」




 はい、今回はここまでです!

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