『一期一夜』
就職・進学の進路で忙しい時期でした。
免許取り立ての新人達で集まり、山に行きました。
目的はなくただ夜の山へ車で行くという、若者ならではの考えです。道が分かる者がいるわけでもなく、乗合の人間でああでもない、こうでもないと山の中を彷徨いました。
時には夜景スポット、またある時は心霊スポット、野生のシカとも遭遇しました。走り屋ブームの末期だったので走り屋の人と出くわすこともありました。一歩間違えれば大事故と思うかもしれませんが、走り屋さんはちゃんとポイントで状況確認をして、レースをするので、巻き込まれることはありませんでした。
一番記憶に濃い禁止された罰ゲームが山に置き去りにすることです。これだけはどんなにふざけてもやることはしませんでした。勢いで置いていく話をしますが、乗り合わせた者の誰かが必ずそれだけは反対をして止ました。
奇行にしか思われませんが、田舎の夜なんてそんなものです。山に入る時はルール・マナー、住んでいる人に迷惑をかけないを知れば知るほどやってしまったの記憶です。