こんばんは。中樫です。
今回の話で、王城翔平が出てきました。その中で彼がやっていた急に現れたやり方を少し解説しときます。別に今更ってほど時間経ってませんが、この名前が気に入ってるので。
今回は王城翔平くんに解説して貰いましょう。では、お願いします。
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任されました。王城です。
まず、藤林京也があの場では動き回ってました。つまり、観客の注意がそちらに向いていることになります。
その間に移動すれば、案外気づかれないものなんですよ。これをミス・ディレクションと言います。マジシャンがよく使う手ですね。
でも、ボクはそれにもう1つ足しました。自分の気配を消す事です。自分の中の解釈として、気配は消すものでなく、「周りに溶け込ませるもの」だと思ってます。
つまり、藤林京也が動き回っていたあの場で、空気に合わせるとなると、ボクは『京也の動きに変化した空気の流れに合わせて移動した』という事になります。
ミス・ディレクションと、気配の同化を合わせることで、より悟られづらい移動を行なったという事になります。
以上で解説を終わります。
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多少なりとも、王城翔平の凄さが伝われば嬉しいです。動きを他人に悟られないことは、はっきり言ってめちゃくちゃ難しいです。衣擦れがしないような歩行。緊張感の中、気配を消す胆力。やってることに対して、求められる物が多いんです。
使い所もないけど、高い水準で行えるのが王城らしい気はします。