ゆっくり目を開けると……誰もいない。
え!?
ちょっとまってさとちゃんどこ!?
慌ててリビングへ飛び出そうドアを勢いよく開くとちょうど目の前に……
って何この女神!?
エプロン姿似合いすぎてて聖母かなにかにさとちゃんがみえる。
低めのところで結んでる髪の毛が黒曜石かなんかぐらいに艶々してる。
トドメに久しぶりのメガネ姿やめて?ウチの心臓が大爆発しちゃう。
間違えた、爆発した。
「おはよ、誕生日おめでとう花蓮。朝ごはんを作ったから食べよ」
うん、最高。
眉下げて優しく微笑みかけてくるのマジでビジュが神すぎる。
19歳で初めて聞く言葉がさとちゃんのなのも。
そして、後に続いたなんてことない言葉。
それが、当たり前になっているのに嬉しくて仕方ない。
「やったーーー!さとちゃんの五つ星ホテルクオリティご飯!」
嘘じゃない。
なんなら控えめに言ってる某格付け番組で某芸能人を騙せると思う。
さとちゃんの料理は世界一だからね!
「ありがと……」
うん、うちの彼女はやっぱり女神すぎる。
気にしてないふりしてて嬉しいのバレバレだよ、少し口角上がってるんだもん。
ウチじゃなきゃ見逃しちゃうね。
「朝、オムレツで夕飯はハンバーグだよ」
「やった!!なんでウチの好物知ってるの?」
「だって、花蓮好きなもの食べてる時すごい笑顔じゃん」
さとちゃんずるい。
しれっとやり返された。
しかもこれ素でやってるからタチが悪い。
こっちが真っ赤になっててもさとちゃんがケロってしてること結構あるんだもん。
「さとちゃんずるっ……」
「彼女から日々学んでるもので」
いたずらっ子みたいにさとちゃんがニヤリと笑ったのが見えた。
初めて出会ったあの日からは想像がつかない無邪気さがあった。
同棲して日を重ねても見たことないさとちゃんいっぱいいる。
いつもいつも、見たことがなかったさとちゃんが新たに顔を出す。
しかも全部可愛いのは本当にずるい。
寝起きの頭が起きてなくてポヤポヤしてるさとちゃん。
こっそりアイスを食べているのがバレた時のさとちゃん。
甘えん坊モードのさとちゃん。
あと……酔ってるさとちゃん。
あれ以降、外で飲むのは止めてるけどたまに酔ってる時の破壊力がえげつなくて、心臓がいっつも大変なことになる。
でも全く覚えてないんだよね。
「さとちゃ〜ん」
「何?」
「大好き!」
「私も大好きだよ。生まれてきてくれてありがと花蓮」
ちょっと照れくさそうにさとちゃんが笑って言った。
これから何回も、何十回も来るであろう誕生日。
これから過ごす何千日のうちのたった一つだけど、この何気ないような日常がウチの1番の幸せ。
中学生の頃は到底想像できなかった日々。
本当に生まれてきてよかった。
こんな可愛い彼女と誕生日を過ごせるとか最高。
さーてと、今日はさとちゃんと何をしようかな〜