警察の捜査の代表といえば聞き込み。現実の捜査ではかなり時間をかけて聞き込みをするようです。ミステリー小説の中では素人探偵も聞き込みをしますが、実際のところ協力してくれる人は少ないでしょうね。何の権限があって話を聞こうとするのか、と相手に思われるでしょうから。となると、他にやるのは「新聞を読む」です。ずっと前に近況ノート(8月3日)で「ミステリーの中の新聞」というのを書きましたが、小説の中で主人公らが読むのは最近の新聞がほとんど(のはず)です。では、過去の事件を調べたいときはどうするか。
過去と言っても数ヶ月前から数年前、さらに十数年前、数十年前といろいろあるわけですが、1年より前になると「縮刷版」を読むという手があります。多くの新聞社はウェブサイトを持っていますが、記事の大部分は有料ですし、過去のを参照しようとしてもやはり有料なんですね。それにネット上で検索しても有料記事は基本的に引っかかりません。なので縮刷版です。図書館に行けば置いていると思います。探偵はそれを読む。事件の発生日がわかっていれば、その次の日の新聞を読む。わからなければ数週間分とか数ヶ月分でも読む。なんと地道な捜査であることか(笑)。でも、過去のことを知っている人を捜し回ることに比べたら、遥かに効率がいいと思うんですけどね。もちろん、ミステリー小説では証言者が当たり前のように出てきます。ご都合主義もたいがいにしてほしいものです(笑)。
で、新聞に載っていない場合。どうしましょうか。小さな事件なら諦めるしかありませんが、新聞に載ってもいいのに、と思うくらいの規模の事件ならどうするか。新聞社に聞きに行ってみるという手があります。取材はしたけど没になった(記事にならなかった)ネタというのもあるはずです。もちろん、そう簡単に教えてくれるわけはありませんから、どうやって聞き出すか。コネでもあれば何とかなるでしょうが、それもない場合は…というのを今考えているところです(笑)。ご都合主義にならないようなものを思い付きたいです。