今更なんですけど
使用人たちは自分たちの意志で戦闘に参加させる方向に持って行くべきだったかなぁ、と思ってます。
アーバン君は元々自衛の能力を高める為に使用人たちに”山羊頭の試練”を課した(本人は試練などとは思ってない)わけだし、
貴族側が命令するよりスッキリしたなぁ、と―――
本当、今更なんですけど、
以下その方向で軽く考えたストーリーです。
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「サリーは第5王子の元に行っているのか……ニーナと使用人たち屋敷から出ないように、婿殿が設置して下さったばりあぁを起動していれば、万が一敵がこの付近まで入り込んでも安全な筈だ」
「いいえ、貴方。私も戦います」
「な、何を言っている。ニーナは”山羊頭の試練”も受けていないだろう?それに君用の搭乗型ゴーレムだってないじゃないか?無謀すぎる」
「ニーナレーアになら魔石が搭載されていますから、私自身の魔力量が少なくとも長時間の稼働が可能です」
「し、しかし、婿殿の話しではニーナレーアは主に移動用の船で、戦闘能力はそれほど高くないとの事では無いか」
「勿論、碌に訓練も受けていない私が前線で巨大なジャガーノート達を相手に戦うつもりはありません。カドゥレーンが何かしらの策を仕掛けて来た際、ニーナレーアで上空に待機していれば、何かと対処出来ると思うのです。例えは騎士を目的地に素早く運ぶ、負傷した者を回収する、など」
「しかし……」
ヌゼが渋っていると、一人のメイドが一歩前に出て声を発した。
「お話に口を挟む無礼をお許しください。1つお願いがあるのです」
「お願い?こんな時に何を―――」
「私もそのニーナレーアに乗艦させて頂きたいのです。もちろん戦力として」
「は?な、何を言っている、君はただのメイドであろう?」
「いいえ、違います!」
「なに?」
「私はただのメイドではありません。ネフィス家のメイドです!」
「……」
最初に声を発したメイドの横に、別のメイドが並び立ち声を上げる。
「私たちにはアーバン様から貸与された装着型ゴーレムと、”山羊頭の試練”で得た膨大な魔力があります。これだけの力を持っていながらただ待っているなど嫌なのです!」
そしてまた別のメイドも、
「なにかあれば外周部に近い平民たちの住む場所から被害に遭うのは明白です。そこには私の両親と妹がいます」
また別のメイドが、
「私の親もです。アーバン様に貸与して頂いたゴーレムを私情で使いたいなど、平民如きが烏滸がましいにも程があるとは重々承知で申し上げます。どうか、私たちに街を守るために戦わせてください!」
「う、う~む、しかし……」
「貴方、良く考えてみて?アーバン殿が作ったゴーレムを除けば空中で戦えるのなんて一部のモンスターだけよ?なら、空中の方が安全だとも考えられるのではないかしら?」
「た、確かに……分かった。ただし、無理はしないようにな」
「ええ、勿論よ」
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もうちょっと纏めてから
IFの方に上げる可能性もありますが、
今のところはこれだけにしておきます。