一颯が、女子と話していた。
図書館の入り口で、笑顔で。相手は同じ一年らしい。長い髪の、かわいい感じの子だった。
蓮は少し離れた棚の前で、本を手に取ったまま動けなかった。
別に。
別に、どうでもいい。
一颯は誰と話してもいい。告白されて、付き合って、好きになればいい。そもそも蓮は振ってるんだから、文句を言える立場じゃない。
それは分かってる。
分かってるのに、なんか、本のページが全然目に入ってこない。
「桐谷さん」
声がした。振り返ると一颯がいた。さっきの女子はもういない。
「待ってたんですか」
「違う」
「じゃあなんでそこに」
「本、見てた」
一颯が蓮の手元を見た。蓮は今持っている本のタイトルを確認した。
家庭でできる漬物レシピ。
「……興味あるんですか、漬物」
「ない」
一颯が少し嬉しそうに笑った。
「顔、赤いですよ」
「うるさい」
蓮は本を棚に戻して、さっさと歩き出した。一颯がついてくる気配がした。
なんで俺、漬物の本持ってたんだ。
みたいな感じの番外編的なのをもうちょっと話を進めてから投稿したいと思ってるけど看病系の方がいいかな…迷う~どんなのがいいと思いますか?