ここまでお読みくださった方、ありがとうございます!
「黄金の鏡像」第1章はこれで終わり、次から第2章に入ります。といっても地続きの内容ですが……
ここで、書き始めての振り返りをしてみたいなと思います。
まず、主従、強い従者、根から良くない主君……全てはこれらの癖を掛け合わせるところから始まりました。人物たちはこの話を書き始めるよりかなり前から私の中にいて、ちょくちょく動かしては遊んでいました。
けれど今回、一念発起して彼らの物語を書いてみると、思わぬ発見がたくさんありました。
その中でも最たるもの。
話さない。
とにかく話さない。
思っていた以上にビジオールとジークトリグというメイン二人が会話をせず、ビジオールにいたっては本心を言語化すらしてくれない、そもそも理解していないという始末でした。正直、大変困惑しました。こちらがどんなに心理描写をしようとしてもこちらにすら定まった形を示してくれないのですから。
というのも、ここまで読んでくださった方はお気付きかもしれませんが、この作品はかなり一人称視点寄りの三人称で書いています。そのため、ビジオールのように本心を自分で理解していない、あるいは自分にすら隠したりごまかしたり(これが一番厄介でした)する人を描くにはとても相性が悪く、根気強く彼の描写を書き続けていくしかありませんでした……読みづらさもあったかと思いますが、個人的にはとても楽しく書けました。
そんなこんなで思わぬ苦労もありましたが、結果的にジークトリグ目線でビジオールを理解していくという形で、彼の視点とともにビジオールを描いていけたのはよかったかなと思っています。
正直、これを書く前までは「ビジオールは性格悪いなあ、ジークが不憫だ」などと思っていたのですが、実際にビジオールを見てみると、あぁこの人は傷を負いながら必死で戦ってきたんだなぁとしみじみ……逆に、ジークはジークでちょっと貴方にも問題あるよね?とも(笑)
第1章終盤の嵐の中、立つこともままならないビジオールにびしょ濡れの外套を被せて連れ回し数時間木の下で放置、はさすがにおいおいと思ってしまいました。あのあたりのビジオールの皮肉は珍しく正論。それ以外にも、ジークはなんだか真面目ゆえ抜けてるところがあるなぁと。
そんな二人ですが、ようやく対話のきっかけを掴めたという段階でまだまだ円滑な意思疎通には程遠いです……ユリラノスとワールイズのようなコミュ強を目指せとまでは言わないですが、もう少し成長してくれたらな、と思いつつ彼らの歩みを見守っていきたいと思います。それと、相変わらず言語化の下手なビジオールの心情も。
次章からはレングラットも腕の見せどころ?がいくつかある予定です。友愛至上主義の彼、掴みづらい人ですがなんとか追っていきたいと思います。
改めまして、ここまで読んでくださってありがとうございました!
次章からも彼らの物語を見守っていただけましたら幸いです!