アルファポリスさんで開催されていた第7回ホラー・ミステリー大賞にて、私の作品『穢れた、記憶の消去者』が、【謎解き賞】を受賞しました。
もっぱらライト文芸ばかりでホラー・ミステリー大賞への参加は今回が初めてでしたが、こうして賞をいただけたことにすごく安堵をしております。
これもひとえに、読んでくださった、本作を応援してくださった方々のおかげであると感じております。本当にありがとうございました。
さて。この受賞に至る前に、ちょっとしたエピソードが実はありまして、それをここに記しておこうと思います。
アルファポリスさんでは、一度書籍化に至っている作家の場合、原則としてウェブコンテンツ大賞への応募はできません。できないのですが、システム的に禁止されているわけではなく、また、書籍化しているジャンルと違うものであれば、担当編集さんに相談をした上で参加は可能です。
そこで今回は、ホラー・ミステリー大賞への参加を事前に打診しておりまして、了承も得ておりました。
エントリー直前くらいに作品を登録して、そこから毎日更新していけばいいかなあ、と安堵していたところで事件が起こります。
【エントリーできません。アルファポリスで出版経験がある方は原則エントリーできません】
というメッセージが出ていたのですね?
あ……れ……? と思ったこの日が、エントリー締め切り日の前日。(2/28)
もう間に合いそうにありません。
これはもう諦めるしかないな、と半ば諦めていたところ、X(旧Twitter)のほうで三名の方にお声がけをいただきました。
「担当編集さんに確認して、手動でエントリーの手続きを取ってもらうといいですよ!」と。
こうして、迷惑になるかな……と怯えながら編集さんにメールを送って、そこから迅速に対応していただけまして、ギリギリのタイミングでエントリーができました。
これがなければ、今回の受賞はなかったということでして……。
助言をくださった織部ソマリさま、香澄 翔さま、駆威 命さま。そして対応してくださった担当編集さま。
改めまして感謝申し上げます。
おかげさまで、こうして受賞することができました。
ありがとうございましたーーーー!!
【ここから作品のあらすじ】
【本作は、アルファポリスとカクヨムでのみ公開しています】
望んだ記憶だけを消すことができる技術「記憶消去方」。
この、記憶消去方を開発していたエンジニアの一人であった筧葉子(かけいようこ)が、ある日突然自殺した。
葉子の死を苦痛に感じていた婚約者の仁平薫(にへいかおる)は、記憶の一部を消すことで、気持ちを切り替え前を向こうとしていた。
そんな彼の元に、心の傷をえぐるかのように、葉子とよく似た容姿を持つ少女、柚乃(ゆの)が現れる。
すべての記憶を失っていると自称する彼女は、しかし、なぜか薫の名前だけは覚えているのだという。
また、柚乃の頭の中には、誰のものかわからない他人の記憶が宿っていて?
同じように薫の頭の中にも、他人の記憶がいつの間にか宿っていたのだった。
なぜ、他人の記憶が二人の頭に宿っていたのか?
はたして柚乃は何者なのか?
次第に謎が紐解けていく中、薫の元に葉子からの遺言(ゆいごん)が届いた。