第三回:作品を育てる小説採点室
URL: https://kakuyomu.jp/works/822139838343740447
11作品すべての講評が終了いたしました。
今回はカクヨムコン11参加作品に限定したこともあり、どうしても厳しい、耳に痛い講評になったかもしれません。
改めて、作品を快くお預けくださいました作者の皆さまに、心より御礼申し上げます。今回ご参加いただいた作品の傾向は、以下の通りです。
【作品規模】
短編・掌編:5
長編(連載中):6
【ジャンル】
スポーツ:2
人間ドラマ:3
異世界ファンタジー:2
心理サスペンス:1
SF:1
ホラー:1
ラブコメ:1
やはり、カクヨムコン11開催期間中ということもあり、連載作品が多いですね。
今回は文量がかなり長くなってしまい、作者さま並びに読者の皆さまには申し訳なく思いつつも、打鍵は止まりませんでした。ご容赦いただければ幸いです。
どの作品も応募作ということもあり、気合と熱が込められていました。その一作一作に触れられたことを、心から光栄に感じています。
よろしければ、これも何かのご縁ですので、参加者さまの作品をご覧いただければと思います。もちろん、強制ではありませんので、悪しからず。
また、20:00頃に近況ノートで「コメント受付」を用意する予定です。
コメントで書ききれなかった意見や感想などがございましたら、ぜひそちらでお聞かせください。
URL:https://kakuyomu.jp/users/kami_yama/news/822139841659240446
さすがに「赤入れ希望!」と言われると困りますが(笑)、本心としてはやりたいのです。「ここ削れるよね?」とか「ここもう少し膨らませた方がいいんじゃない?」など、編集時のように作者さまと密にやり取りできればと思うのですが、さすがに難しいですね。
/ 余談というか感想というか
思った以上に早く終わった、という印象です。
あの創作村で培ってきた勘が、だいぶ戻ってきている感覚があります。あの砂嵐しかなかった荒野を歩いてきた経験が、今になって役に立ったのだなあと、今更ながら思います。同時に、赤入れさせろおおお! と自分勝手に思いました。
また、講評を終えた後に、別の講評者さまが同じ作品を講評しているのを読んで、「なるほど、こういう歴史を辿って今の作品が生まれたのか」と思いを馳せたりもしました。逆の場合も然りです。さらに、講評の切り口や方法がそれぞれ違っていて、面白く感じます。
ただ、根っこにあるのは、自分の中に明確に存在する「面白い」を軸に、真剣にお借りした作品に向き合うという姿勢です。これはどの講評者さまであっても変わらないと感じます。
講評者都合で言えば、正直「辛口」は楽です。言いたいこと、思っていることをオブラートに包まずに済むからです。しかし、講評者の目的は決して作者さまの心を折ることではありません。ここが非常にデリケートで難しい部分ですが……。あまり書きすぎると言い訳っぽくなるので割愛しますが、ともかく「こうしたらもっと面白くなるのになぁ」という一意見として受け取っていただければと思います。捉え方は自由です。
個人的に、別の講評者さまもおっしゃっていましたが、こういった企画はもっと増えてほしいですね。感想に飢えている作者さまは意外なほど多いです。びっくりするくらいに。
わたしの講評は、かなり数学的というか、解体・分析寄りなので、参考になるかどうかは不明ですが……。いや、何が「面白い」のか、何が「面白くない」のかを考えたとき、どうしてもそういう脳になるのです。はい。
とりあえず、今は1万字以内の短編がかなり出回っているので、それを対象に企画を組むと負担は少ないかもしれません。例えば5作品限定とか。
「3,000字くらいの感想を書きます!」という感じでも十分だと思います。結局、読んで素直な感想をもらわないと、自分では気づけないことはたくさんありますからね。
ひな形としては、例えば:
・★ここが良かった
・★ここが悪かった
・★総合 〇〇点
の三つの項目でもいいと思います。
ポイントは、必ず悪いところも書くことです。どんな傑作にも、きっと欠点はあるはずですし、作者はそこを知りたいし、できればそこを潰したいと感じるはずだから。あと、良い所はカクヨムの仕様上、そのままコメントに残しやすいですしね。
さて、次回開催は来年頭ですかね。
再び事前エントリーを設けて10作品ほど募る予定です。同じ作品ではなく「別作品」が望ましいかなとも。
こちらもカクヨムコン11応募作品に限定しようかと思います。次々回はそれに限らずとしようかな、と考えています。