暑い日が続いておりますが、私は茹だっております……。
こう暑いと、地上から離れ3,000m級の山を攻めたくなりますね。どこかで向かおうかな。
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読書は二冊ほど。
『おいしいごはんが食べられますように』読了。
非常に良かった。満足度高め。
芥川賞受賞作。仕事や学校といったコミュニティ全般で、誰もが絶対に心のどこかで思っていることを言語化してくれている。「人間が集団を作った時に発生する力学」そのものを描いている、といった印象。
逸材なのは、登場人物たちの誰もが「自分は悪いことをしている」と思っていないという、ちょっとした気分の悪さ。
善良な小さな判断の積み重ねは、円滑な社会を送る上で必要なものなのだということが、よく伝わってくる。
個人の幸福のための善ではなく、共同体を維持するための善のようなもの。社会を維持するには、そういうものが必要だよね、という気分の悪さが印象的だった。
続いて、『水たまりで息をする』読了。
同作者の別作品。
読んでいる最中は「『おいしいごはんが食べられますように』よりも、あんまりかもしれない」と思ったんですが、読み終えてから思い返していくと、余韻が長く続いてしまうような。そんな感じの作品。余韻が長いというか、心に何か棘みたいなものが残るような。
人は一度でも「ラベル」を貼ってしまうと、それに囚われるのかもしれない。「幸福ってなんだろうか」ということを考えてしまう作品だった。
人は誰しも、きっと汚い水の中でも我慢する。
でも、それができなくなっていって、綺麗な水を求める。
だけど、それが幸せなのかどうか。結局はわからないまま。
以上の二作は、エンタメよりも文学的な感じで、「人間観察」されて「人間の心理」を撫でられるような、胸がざわつくというか――ちょっと不快感に近い感じを味わえます。
悪意によって人間関係が壊れていく話というより、善意や配慮や常識そのものが、人を追い詰めることがある。そんなところに「現代文学とはどういったものなのか」という空気感みたいなものを味わえたような気がします。