ヴィジリタス国には、女王陛下直属の捜査官クリュサオルがいる。彼らは女王陛下の命を受け、難解な問題に挑む。たとえそれが人外相手だとしても。主人公サーラは10年前に父を喪い、母が乳母を務めるボーモン子爵家で給仕として働いていた。でも、母親に何故か疎まれているせいで、評判は悪く皆には嫌われていた。そんな彼女が出会ったのが浜辺に倒れていたフィエロ。彼とはすぐに仲良くなり、恋人同士になった。ところがその彼は何とサーラを裏切り、母が育てたお嬢さまと結婚してしまう。それにショックを受けたサーラは、死のうとしますが、ノアールと名乗る若者に止められます。彼の説得を受け、何とか踏み止まったのに、その後、勤めていた屋敷が火事にあい、仕事も失くしてしまう。でも、捨てる神あれば拾う神あり。ノアールが自分の所で働かないか?と、誘ってくれたことで、一にもなく頷いた彼女でしたが、ノアールから最初に与えられた仕事は浜辺で泣くことでした。と、いう話です。フィエロは初めから復讐目的でサーラに近づき、彼女を利用しようとしていましたが……。読めば読むほどしんみりしみ込んでくるお話です。