「先生好きです!! ラブです!! バレンタインのチョコ受け取ってください!!」
私は大きな声で愛を叫びつつ、両手で大切に持った包みを先生へと差し出す。
それをじっと見下ろしてから、先生は小さく「あぁ、ありがとう」と言って受け取った。
今年はなんだか素直に受け取ってくれた先生に首を傾げると、目の前にふわりと押しつけられたのはピンク色の花束。
「なんですかこれ!? すごい!! 可愛い!!」
ピンクをメインに、所々白い小花と青い小花が混ざり込んでいてとっても可愛らしい花束に、私のテンションは爆上がりする。
「毎年毎年よくわからん風習に倣って私にチョコを渡す君に洗脳されたようだ。受け取ってくれ」
「洗脳って、人聞きの悪い……。でも、ありがとうございます、先生。とってもうれし良いですっ」
花束に顔を埋めるようにして甘い香りを堪能すると、私はふにゃりと先生に微笑む。
「あぁ。……君がくれるような言葉をは教師である以上伝えることはできないが、花ぐらいは許されるだろう」
そう言って頬を緩めた先生に、私は胸を射抜かれる。
推しが今日もイケメンすぎてつらい。
─後書き─
忙しくてすっかり遅くなった「人魚無双」バレンタインSS!!
ヒメちゃん×シリルでしたァァァ!!
景華